米3月消費者物価指数(CPI) 予想外の下降もコアCPIは以前高い!

2023年04月13日

米労働省は12日に3月の消費者物価指数(CPI)を発表し、市場予想の5.2%に対して5.0%を予想を下回りました。ただし変動の大きいエネルギーと食品を除いたコアCPIは5.6%と依然として高水準にあること、また家賃の上昇が続いていることからFRBは次回のFOMCで追加利上げを実施する可能性が高くなっています。

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米3月消費者物価指数(CPI)

12日、米労働省が3月の消費者物価指数(CPI)を発表しました。前年同月比は5.0%で市場予想の5.2%を下回り、前月の6.0%からも大きく下がり2021年5月以来の穏やかな伸びになりました。エネルギーと食品を除いたコアCPIが5.6%だったことから、エネルギーと食品の価格下落が全体を押し下げた事が分かります。ただしエネルギー価格は最近になり再度上昇傾向にあることから、今後のCPIの下落傾向が抑制される可能性もあります。3月シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻でFRBはいったん利上げを停止するとの観測がありましたが、いまだインフレ圧力は継続しており、5月のFOMC会合で追加利上げに動く公算が大きいとみられます。

バイデン大統領は、前年比インフレ率の急激な鈍化は「国民がほっと一息つける余地がさらに生まれた」ことを意味すると述べました。ただ、全てのインフレ指標は依然としてFRBが目標とする2%の2倍以上の水準にあります。

BMOキャピタルのシニアエコノミスト、サール・グアティエリ氏は「総合インフレの落ち着きは、FRBに一定の安心感を与えるだろう。エネルギー価格は下落、食品は横ばいとなり、インフレ期待押し下げに寄与する見通しだ」と述べました。同時に「サービスのインフレは依然高止まりしており、主にタイトな労働市場の状況が要因だ」と述べています。

部門別にみると、ガソリンは前月比4.6%下落。また食品は0.3%下落し、2020年9月以来、2年5ヶ月ぶりにマイナスに転じました。卵の価格は10.9%急落、肉や果物、野菜も下落しました。一方、外食関連は上昇しました。

持ち家の帰属家賃は0.5%上昇。ただ、伸びは前月の0.7%上昇から鈍化し、昨年4月以来の小幅な伸びにとどまりました。

単独の指標では、家賃は下落傾向にあることから、住宅インフレは沈静化が続くと予想されます。CPIの家賃指標は単独指標に遅行する傾向があります。家賃上昇の鈍化により、ゴールドマン・サックスのエコノミストは6月の利上げ予測を撤回しました。

EYパルテノンのチーフエコノミスト、グレゴリー・ダコ氏は「住宅需要の急減を背景に住宅コスト上昇が大幅に鈍化するため、今後数カ月は強いディスインフレ圧力が働くことを示唆しています。減速がいったん始まれば、下方サプライズがあるかも知れない」と述べました。

家賃の上昇鈍化により、サービスは0.3%上昇と、2月の0.5%上昇から伸びが縮小しました。住居費関連を除くサービスは横ばい。前月は0.1%上昇でした。

航空運賃は4.0%上昇。エネルギー価格は下落したものの、賃金の上昇や春の旅行需要が反映されたとみられます。宿泊費も大きく上昇しました。

エコノミストの試算によると、当局者がインフレ抑制の進捗を測る上で注目している住宅以外のコアサービスは0.4%上昇。2月は0.5%上昇でした。

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3月米雇用統計 好調な結果

2023年04月08日

米労働省は7日、3月の雇用統計を発表し、3月の非農業部門雇用者数はほぼ市場予想通りの23.6万人、失業率が市場予想を下回る3.5%と雇用の好調さを示唆しました。また平均時給も前年同月比4.2%で前月の4.6%から大きく低下しインフレ抑制の効果も感じられる結果となっています。今回の雇用統計の結果を受けて5月2,3日に開催されるFOMCで再度利上げが行われる可能性が高くなったと思われます。

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米3月雇用統計

7日米労働省が3月の雇用統計を発表しました。3月の非農業部門雇用者数は23.6万人増と市場予想の23.9万人をわずかにを下回ったものの、雇用の好調さを維持しています。失業率は3.5%で市場予想と前月結果の3.6%を下回りました。今回の好調な雇用統計の結果を受けて、連邦準備理事会(FRB)の今後の追加利上げの可能性が高まったとみる市場関係者が多くなるでしょう。なお2月の非農業部門雇用者数は31.1万人から32.6万人に上方修正されています。

平均時給が前年同月比で4.2%と市場予想の4.3%、2月の4.6%を下回り、2021年6月以来の低い伸びとなり、インフレ抑制の効果が出てきているように思われます。

ネーションワイド・ライフ・インシュアランスのチーフエコノミスト、キャシー・ボストジャンシク氏は「データ自体はやや強弱が混在しているが、労働市場は十分力強く、インフレはなお高止まりしており、FOMCは5月に0.25ポイントの追加利上げに動くだろう」と分析。その上で、それが「この引き締めサイクルでの最後の利上げとなり、その後長期間据え置かれる可能性はある」と述べました。

次回のFOMC会合は5月2、3日に開催されます。当局者らが同会合前に入手できる雇用統計はこの3月のものが最後となるが、インフレと雇用コストに関する最新データはまだこれから入手が可能です。銀行セクターでこのところストレスが見られるものの、当局者らはインフレ抑制のため政策金利はさらに少し上昇し、その高い水準で今年いっぱいは維持される必要があるとのメッセージを変えていません。

労働参加率は若干上昇して62.6%と、3年ぶりの高い水準となりました。雇用は娯楽・ホスピタリティーや医療など、これまで労働力不足に悩まされてきた一部セクターでの伸びがおおきくなりました。

 

一方で、需要鈍化に対応し採用にブレーキをかけている業種もあります。小売りと人材派遣の分野では雇用者は減少しました。また恒久的に職を失った人の数は2020年以降で最も大きく増えました。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン氏とスチュアート・ポール氏は「労働市場の軟化は漸進的です。減速のペースは遅く、失業率がFOMC参加者の年末予測の中央値4.5%を下回るリスクがあります。そうなった場合、FOMCは5月の後さらに2回ほど追加利上げを余儀なくされるだろう」と分析しています。

週平均労働時間は34.4時間に減少し、2020年4月以来の低水準に並んびました。需要が鈍化した際、雇用主は人員削減を行う前に従業員の勤務時間短縮で対応する傾向があることから、週平均労働時間の減少は懸念要素となる可能性があります。

今回の発表におけるMT4 EAへの影響

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ISM非製造業指数 予想を大きく下回る!

2023年04月07日

ISM非製造業指数が5日に発表され、2月の55.1から大きく低下し51.2となりました。市場予想の54.5も大きく下回っており、業界の景気悪化が予想以上に進んでいることが伺い知れます。特に新規受注は2月の62.6から10ポイント以上も低下し52.2となっています。先日発表されたISM製造業指数でも新規受注が2月の47.0から44.3と大きく低下してきており。米国の製造業、非製造業ともに景気悪化が進んでいくことになりそうです。

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ISM非製造業指数

5日米供給管理協会(ISM)が3月の非製造業総合指数を発表しました。2月の55.1および市場予想の54.5を大きく下回る51.2となり、需要の冷え込みによる指数低下が顕著に現れました。また支払い価格指数も3年ぶりの低水準となり、今後のFRBの金融政策は難しいかじ取りが求められそうです。

ISM非製造業部門調査委員会のアンソニー・ニーブス委員長は「サービス部門の成長率に減速が見られるが、その主な要因は新規受注の伸び率鈍化や産業ごとに異なる雇用環境、キャパシティーおよび物流の改善継続によるものだ」と述べました。

消費者は現金で購入することの多いモノから、サービスへと支出をシフトさせていることがサービス業を下支えしています。

部門別にみると3月の新規受注指数は52.2と、2月の62.6から低下。支払い価格指数は59.5と、2月の65.6から低下。2020年7月以来の低水準となり、インフレ圧力の緩和が示唆されました。前月からの下げ幅は17年以降で最大となります。サービス部門は価格が高止まりしており、政策金利上昇の影響が出るには時間を要する傾向があり、インフレ抑制に向けた対策の焦点となっています。

3月の供給業者の納入を示す指数は45.8と、2月の47.6から低下しました。50を下回ると納入が早まることを示します。これは需要(注文)が少ないため納入速度が速くなっていること、つまりモノが売れずに余っている状態を意味します。

また雇用指数は51.3と、2月の54.0から低下しており、7日に発表される雇用統計にも影響が出る可能性があります。

BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のシニア・エコノミスト、ジェニファー・リー氏は、現状をFRBが望み、必要としていた内容だとし、「成長率の鈍化、サービス需要の鈍化、労働者需要の鈍化、インフレ率の鈍化という状況に達しつつある」と述べました。

今回の発表におけるMT4 EAへの影響

今回のISM非製造業景況指数発表時のドル円相場への影響をMT4チャートで見てみると、ほとんで動きはありませんでした。先日のISM製造業指数の内容から、今回の非製造業指数も折り込み済みだったかもしれません。なお当社がリリースしている無料MT4

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ISM製造業景況指数 予想を下回る。景気後退が進むおそれ!

2023年04月05日

ISM製造業指数が3日に発表され、2月の47.7から更に低下し46.3となりました。市場予想が47.5であったことから、市場の思惑以上に製造業の景気後退が進んでいるようです。特に新規受注の低下が著しく、2月の47.0から44.3にまで急低下しました。アナリストは製造業の活動の低下は今後も続くと分析しているようです。

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ISM製造業景況指数

3日、米供給管理協会(ISM)が3月の製造業総合指数を発表しました。市場予想の47.5に対して46.3となり、2月の47.7から更に低下し2020年5月以来、2年10カ月ぶりの低水準となりました。ISM製造業景況指数が50を下回ると景気の縮小を示しており、これで5カ月連続で50を下回る結果となりました。製造業は米経済の11.3%を占めている重要な産業なので、製造業の景気悪化は米経済自体の景気悪化につながる恐れがあります。

今回の指数悪化の主な要因となっているのが2月の47.0から44.3へ急低下した新規受注です。アナリストは、信用状況が引き締まる中で、製造業の活動は今後さらに低下する可能性もあると指摘しました。

また3月調査では、2009年以来初めて製造業PMIの全てのサブ指数が50を下回り、景気後退が間近に迫っていることを示唆しているとの見方が出ています。

米連邦準備理事会(FRB)が高インフレを抑えるために利上げを進めているのを背景に、信用取引されることが多いモノへの需要が減少。最近の米地銀2行の経営破綻が金融部門を圧迫し、需要を押し下げる可能性があります。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は、製造業の軟化が他の経済活動に波及するかどうかが問題とした上で「3月の新規受注は大幅に減少しており、春から夏にかけて生産停止や人員の一時解雇の増加につながる可能性は十分にある」と述べました。

ゴールドマン・サックスは、企業は運転資金や設備投資資金を銀行融資に依存しているため、製造業は銀行融資の減少によって大きな打撃を受ける可能性があると指摘。一方で、銀行融資に依存している製造業は「大企業の傾向があり、他の条件が同じであれば代替の資本源を見つけるのが容易だ」としました。

部門別に見てみると3月の供給業者の納入を示す指数は44.8と、2月の45.2から低下し、2009年3月以来の低水準となりました。50を下回ると工場への納品が速くなることを示します。

3月の投入価格指数は49.2と、2月の51.3から低下。インフレを抑えられるかどうかの焦点はサービス業に移行してます。

3月の雇用指数は46.9と、2月の49.1から低下しました。この指数は振れが大きく、雇用統計の製造業雇用者数の適切な目安にはなりません。

3月に伸びを示したのは石油・石炭製品と機械のみでした。家具・関連製品、輸送機器、コンピューター・電子製品など、12業種が縮小しました。

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MT4 EAの取引履歴(2023年3月)

2023年04月01日

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3月2日 欧 

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