FXトレード手法

ナンピンでのFXトレードとEA

2021年04月07日

ナンピンは株式やFXなどで良く使われている取引手法で、MT4のメタエディターでもナンピンのEAは数多く開発されています。ナンピンはリスクの高い戦略と思われがちですが、丁寧に取引をおこなえばリスクの低い戦略にもなります。ナンピンのメリットやデメリットを分かりやすく解説し、具体的な取引方法などを説明していきます。

ナンピンとは

ナンピンを漢字で書くと難平となり難は損失のことを表しますので、ナンピンとは「損失を平均化」するという意味になります。ナンピンという言葉は江戸時代の米相場の指南書(教本)にも記述されており、指南書には「難平はするべし」と書かれたものもあれば「やるべきでない」と書かれたものもあり、当時からナンピンでの取引に対しては意見が分かれていました。

ナンピンの取引方法を簡単に説明します。例えば1ドル100円の時にドル円のレートが上がると予想して1万通貨購入したが、予想に反してドル円のレートが下がり98円になったとします。98円のときに追加で1万通貨を購入すれば平均購入価格は99円となるのでドル円のレートが99円に戻れば損失がゼロになります。これがナンピンの基本的な考えです。相場の値動きが予想とは反対方向に動いた時に、平均購入価格を下げるために追加で買い足していく手法とご理解ください。

ナンピンのメリット

ナンピンのメリットは損益分岐点を下げられるという点にあります。損益分岐点とはその名の通り損失が出るか利益が出るかの分かれ目のことであり、以下の図を活用しながらメリットを説明していきます。

ナンピンのメリット

画像のポイント①のようにドル円が100円の時に1万通貨購入します。その後、ポイント②のように98円にレートが下がった時に1万通貨を追加購入します。ポイント③のようにこの時点での平均購入価格と損益分岐点は99円となり以下の計算式で導き出されます。ドル円が99円に戻れば損益はプラスマイナス0、ドル円のレートが99円以上になれば利益が出ます。

(100円✕1万通貨 + 

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スイングトレードでのFXトレードとEA

2017年07月12日

スイングトレードとは数日から数週間、相場状況によっては数ヶ月ポジションを保有するようなトレード手法のことです。1日に何度も取引をするスキャルピングやデイトレードを短期トレードと呼ぶならば中期トレードと呼べます。MT4でスイングトレードのEAが開発されることは少ないですがFX取引においてはメリットの高い取引手法といえます。

スイングトレードとは

スイングトレードとは、上がったら下がる、下がったら上がるといった動きを捉えていくトレード手法のことであり、相場の動きが振り子のような動き(スイング)に似ていることから名づけられました。スイングする波の動きを捉えながら取引をしていきます。

FXでのスイングトレードでは100pips以上の大きな利益を狙っていきます。ポジションを保有してからチャートの動きを細かく監視していく必要がないことから、FX取引に十分な時間を使えない方に向いているトレード手法とも言われています。MT4で使えるスイングトレードのEAもありますが、現時点では自動売買よりも裁量取引(手動取引)の方が有効であると考えられています。

スイングトレード

スイングトレードのメリット

スイングトレードのメリットはトレードコストを深く考える必要がない点にあります。スキャルピングトレードのように小さな利益をコツコツと積み重ねていく取引はスプレッドなどのトレードコストの割合が大きくなるため、トレードコストを常に気にする必要がありますが、スイングトレードは100pips以上の大きな利益を狙うためトレードコストを考える必要がありません。スイングトレードで資産運用をおこなう方はスプレッドの狭さよりも、約定力の強さや会社の信頼性、日本語サポートなどを中心にFX会社選びをおこなうと良いでしょう。

スイングトレードをおこなう方は、裁量取引であってもMT4を活用した自動売買であっても、チャートの確認は1日1回の確認で十分であり、寝起きに確認しても就寝前に確認してもどちらでも構いません。FXトレーダーの多くは頻繁なチャート確認をストレスに感じるようですが、スイングトレードであればストレスを感じずにFX取引をおこなうことができます。

スイングトレードのデメリット

基本的に取引回数が少ないスイングトレードは資金効率の悪さがデメリットになることがあります。デイトレードは短期間に何度もトレードをおこなって決済により得た利益を複利運用で次の取引で使うことができるため効率的の良い資産運用がおこなえます。一方でスイングトレードはポジションの保有期間が長くなりがちなので効率的な複利運用をおこなうことができません。また、スイングトレードは大きな利益が期待できるメリットがある反面、損失も大きくなるというデメリットもあります。

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デイトレードでのFXトレードとEA

2017年07月05日

デイトレードとは、保有したポジションをその日のうちに決済するトレード手法のことであり、FX の世界では裁量トレードやMT4でデイトレードのEAを開発して自動売買をおこなうトレーダーが多くいます。ポジション保有時間が若干長いことから主婦層や定年した年配層、FXの専業トレーダーに人気の高いトレード手法といえます。

デイトレードの語源と歴史

デイトレードは株式トレードの世界で「日計り」とも呼ばれています。日本で最初に相場取引が行われるようになったのは江戸時代の米取引で、当時の米取引は実物の米を取引する「正米取引(しょうまいとりひき)」のほかに、実物の米の売買ではなく、架空に設定された米を取引する「空米取引(くうまいとりひき)」と呼ばれる取引が存在していました。空米取引は相場の売りと買いの差額の授受で決済(差金決済)されており、1000円で買った米が1500円に値上がりした時点で売れば差し引き500円の利益になるというわけです。このような取引方法は現在の株式やFXトレードと同じです。この空米取引で同日中に買った米を決裁して現金化することを「日計り」と呼んでいたのが日本でのデイトレードの始まりです。

デイトレードはインターネット上で株や為替(FX)取引ができるようになった頃から急激に広まります。インターネットが普及していなかった時代の株式トレードは証券会社の証券マンに指示をして株式の売買を成立させていました。FXトレードの場合は銀行の為替相談窓口で為替両替を指示していました。また、株もFXも売買手数料が高かった時代であったため、その日のうちに手仕舞いをするデイトレードは非現実的であり、保有した株式や為替も数週間から数ヶ月、数年単位で保有することが一般的でした。

現代はインターネットが普及して売買手数料も安くなったことからデイトレーダーが増え、さらにテクノロジーの進化によりチャート機能が充実するMT4の開発や、MT4に導入できる自動売買ソフトのEAなどが誕生しました。

デイトレードの語源と歴史 の基本的な考え方や取引手法は同じですのでその特徴を解説していきます。

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スキャルピングでのFXトレードとEA

2017年06月30日

スキャルピングとは、少ない利幅を狙って1日に何度も売買をおこない利益を重ねていくトレード手法のことでありFXの世界で人気の高い取引手法です。スキャルピングでの取引は忙しくて時間の余裕がないビジネスマンに良く活用されています。MT4でもスキャルピングのEAが多く開発されていますが安定的に成果が出ているEAには出会ったことがありません。

このページではスキャルピングの基本的となる取引手法やメリット・デメリットなどを初心者の方にも分かるよう解説しています。当社ではMT4のメタエディター機能を使って自動売買ソフトのEAを開発していますが、スキャルピングは自動売買には非常に不向きな取引手法であるためスキャルピングのEA開発はおこなっていません。その理由もお伝えしていきます。

スキャルピングの語源と基礎知識

スキャルピングの語源は、その昔、インディアンが部族闘争で勝利した際に敵の頭皮(スカルプ=scalp)を薄く剥ぎとって戦利品として持ち帰っていたという習慣からつけられたと言われています。頭皮を薄く剥ぐという習慣が「薄利を得ながら利益を重ねる」というFXのトレード手法に似ていると考えたことからスキャルピングという言葉が誕生したようです。

スキャルピングは少ない利幅を狙って短時間で売買を完了させるFXのトレード手法です。ポジション保有から決済完了まで数分から数十分、相場状況によっては数秒間で取引が完了することも頻繁にあります。1度の取引での利益幅は数pipsと少なく設定し、薄利のFX取引を何度も重ねていくため結果的に大きな利益を獲得できることが多々あります。利幅を大きくするためにハイレバレッジでスキャルピングをおこなうFXトレーダーも頻繁にみられます。またスキャルピングはEAを活用した自動売買には不向きであるためMT4でスキャルピングを実行する場合は裁量トレード(手動取引)をおすすめします。

スキャルピングの語源と基礎知識

スキャルピングのメリット

スキャルピングのメリットは、短時間(数分または数秒)でFXトレードが終了する点にあります。何時間もポジションを保有することはないためパソコンに何時間も張り付く必要がないことから、多忙なビジネスマンでも空いた時間でチャートを監視しながら資産運用を実行できます。

チャートを監視しながら取引するということは為替相場の急激な変化を見ながら取引を停止したり取引ボリュームの調整をおこなうことができるため大きなメリットと考えることができます。特に重要な経済指標である米国の雇用統計やFOMC、欧州のECB政策金利発表時には為替相場が急激に動くため、チャートを常に監視できていれば素早く危険を察知してリスク回避を実行することができます。

MT4はチャート機能がとても充実している取引プラットフォームなのでMT4でのスキャルピングはおすすめです。スキャルピングでのFXトレードに向いている時間帯は、為替相場の値動きが活発になる夜8時から10時ぐらいですので仕事終わりのビジネスマンには最適な取引手法です。

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マーチンゲール法でのFXトレードとEA

2017年06月14日

マーチンゲール法とは、ギャンブルの世界で広く使われている取引手法ですが、FXトレード(為替取引)やMT4を活用したEAトレードでも実行されています。シンプルで魅力的な面がありますが、危険度も高い取引手法であるためマーチンゲール法を実行する場合には注意が必要です。メリットやデメリットなどを詳しく解説していきます。

マーチンゲール法の誕生について

マーチンゲール法は18世紀、フランスのマーティギューという地域にあったカジノのコインの表裏を当てるゲームで、損失時に掛け金を倍に増やしながら取引を実行してく手法が起源だといわれています。マーチンゲールという名称はマーティギューという地名に変化が加わりマーチンゲールという言葉になったという説もあります。ギャンブルの世界においては最も古典的な取引手法であり、コインゲームのみならずルーレットや競馬や競艇などの公営ギャンブルでも広く利用されています。現在ではFXでの裁量トレード(手動取引)やMT4を活用したEAによる自動売買においてもマーチンゲール法が広く活用されています。どのような取引をおこなう方にもマーチンゲール法の基本的な考え方や取引手法は同じですのでその特徴を解説していきます。

基本的なマーチンゲール法の取引手法

マーチンゲール法の取引手法はとても単純で、「金額をベットして負けた場合、次の勝負では掛け金を倍に増やしてベットする、また負ければ2回目にベットした金額の倍額を掛けてベットする」という掛け方を繰り返していく取引手法です。勝利をすると賭け金の倍額が戻ってくることになりますので、最初にベットした金額が利益となり戻ってくるという仕組みです。

下の表のように、マーチンゲール法は負けが続けば賭け金がどんどん増え、どの時点で勝ったとしても獲得できる利益は1回目に賭けた掛け金の100円です。どれだけ負けが続いても勝利すれば合計損失をすべて取り戻し、必ずトータルで利益が獲得できます。このような取引手法はMT4に導入できるEAでも良く開発されていますのでメリットやデメリットを理解することはとても大切といえます。

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意外に知られていない勝ち負けの確率

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