スイングトレードでのFXトレードとEA

2017年07月12日

スイングトレードとは数日から数週間、相場状況によっては数ヶ月ポジションを保有するようなトレード手法のことです。1日に何度も取引をするスキャルピングやデイトレードを短期トレードと呼ぶならば中期トレードと呼べます。MT4でスイングトレードのEAが開発されることは少ないですがFX取引においてはメリットの高い取引手法といえます。

スイングトレードとは

スイングトレードとは、上がったら下がる、下がったら上がるといった動きを捉えていくトレード手法のことであり、相場の動きが振り子のような動き(スイング)に似ていることから名づけられました。スイングする波の動きを捉えながら取引をしていきます。

FXでのスイングトレードでは100pips以上の大きな利益を狙っていきます。ポジションを保有してからチャートの動きを細かく監視していく必要がないことから、FX取引に十分な時間を使えない方に向いているトレード手法とも言われています。MT4で使えるスイングトレードのEAもありますが、現時点では自動売買よりも裁量取引(手動取引)の方が有効であると考えられています。

スイングトレード

スイングトレードのメリット

スイングトレードのメリットはトレードコストを深く考える必要がない点にあります。スキャルピングトレードのように小さな利益をコツコツと積み重ねていく取引はスプレッドなどのトレードコストの割合が大きくなるため、トレードコストを常に気にする必要がありますが、スイングトレードは100pips以上の大きな利益を狙うためトレードコストを考える必要がありません。スイングトレードで資産運用をおこなう方はスプレッドの狭さよりも、約定力の強さや会社の信頼性、日本語サポートなどを中心にFX会社選びをおこなうと良いでしょう。

スイングトレードをおこなう方は、裁量取引であってもMT4を活用した自動売買であっても、チャートの確認は1日1回の確認で十分であり、寝起きに確認しても就寝前に確認してもどちらでも構いません。FXトレーダーの多くは頻繁なチャート確認をストレスに感じるようですが、スイングトレードであればストレスを感じずにFX取引をおこなうことができます。

スイングトレードのデメリット

基本的に取引回数が少ないスイングトレードは資金効率の悪さがデメリットになることがあります。デイトレードは短期間に何度もトレードをおこなって決済により得た利益を複利運用で次の取引で使うことができるため効率的の良い資産運用がおこなえます。一方でスイングトレードはポジションの保有期間が長くなりがちなので効率的な複利運用をおこなうことができません。また、スイングトレードは大きな利益が期待できるメリットがある反面、損失も大きくなるというデメリットもあります。

スイングトレードのデメリット

スイングトレード取引を具体的に解説

これからスイングトレードの取引手法を解説していきますが、スイングトレードにも沢山の取引手法があるため基本的な一例をご案内していきます。また、スイングトレードは100pips以上の大きな利益を狙う取引手法でもあります。

スイングトレードでは4時間以上の時間足チャートを使用することが多いため、ここではドル円(USD/JPY)の日足チャートを使った取引をご案内します。ポジションを保有するためのエントリーポイントは自分で決める必要がありますが、ここでは直近の高値あるいは安値を過ぎたタイミングでポジションを保有するというルールで説明を進めていきます。

以下のチャート画像をご覧ください。直近の高値はポイントA、直近の安値はポイントBとなっています。FXレートがポイントAを上回れば「買い(ロング)」のポジション、FXレートがポイントBを下回れば「売り(ショート)」のポジションを持つというルールです。チャート画像をみるとポイントPでポイントAのFXレートを上回ったので106.844円で「買い」ポジションを保有しました。買いポジションを保有した後は、損切りレートを決める必要があるため直近の安値であるポイントB(103.625円)で損切りするルールとします。もし損切りとなれば322pips(ポイントP-ポイントB)の損失となります。

今回は100万円の証拠金でFX取引をすると仮定します。322pipsの損失が証拠金の5%(5万円)となるよう設定するには「購入通貨量=損失額÷損失pips×100」という計算式に当てはめて計算ができるため「50,000円÷322pips×100=15,527」で購入通貨量を導き出します。FX会社は1,000通貨単位でしか購入できないため15,000通貨を購入すれば322pipsの損失となった場合に5%(5万円)を失うことになります。ポジションを保有する前にあらかじめ購入通貨量を計算すれば安心できるFX取引を実現することができます。

スイングトレード取引1

次はスイングトレードの決済の具体例を案内していきます。ポジションを保有してから理想通りに相場が動いた場合、最初に設定した損切りレートを切り上げます。(ショートエントリーの場合は切り下げ)

以下のチャート画像をご覧ください。ポイントPでポジションを保有してからポイントCで高値を付けました。その後FXレートは下がりましたが損切りレートに到達する前に上昇し、ポイントEでポイントCの高値を抜きました。この時点でポイントEからみた直近の安値であるポイントDを損切りレートとしますので、損切りレートは103.625円から106.456円に変わりました。ポイントEとポイントDの差は246pipsですが、ポイントPとポイントDの差は39pipsとなったため、もし損切りとなっても小さな損失に抑えられます。さらに次に進みスイングトレードの取引手法をご覧ください。

スイングトレード取引2

ポイントEに到達してからFXレートが上がりポイントFで高値をつけてからFXレートは下がりましたが、ポイントHでポイントFの高値を越えました。このタイミングでポイントHからみた直近の安値のポイントGに損切りレートを切り上げます。ポイントGはポジションを保有したポイントPのFXレートを上回っていますので、この時点で利益が確定したことになります。

その後FXレートが上昇し続けてポイントIで高値をつけたあと少し下がり、ポイントKでポイントIの高値を抜きましたので、損切りレートをポイントJに切り上げます。その後レートは急激に下がり画像の「黄色矢印」の部分で、ポイントJの損切りレートに到達したため「110.731円」で決済をおこないこの取引が終了となります。

スイングトレード取引3

106.844円で買いポジションを保有したため今回の獲得pipsは389pips、発注額は15,000通貨であったため獲得利益は58,350円となりました。今回のポジション保有期間は約4ヶ月間、証拠金は100万円でしたので利益率は約5.8%でした。

このような取引が安定的に継続すれば年利が約17%となるため銀行の利息などとは比較になりません。1日1回チャートをチェックするだけで、これぐらいの年利を得ることが十分に可能です。

MT4で使えるスイングトレードのEA

スイングトレードは、自動売買ソフトのEAよりも裁量取引(手動取引)の方が適している取引手法であるため、当社ではMT4でのスイングトレードタイプのEA開発はおこなっていません。MT4でのプログラミングでは高値や安値の的確判断がとても難しいこともあり、スイングトレードに興味のある方はスイングトレードのEAを活用するのではなく裁量取引をおこなうことをお勧めします。

スイングトレードのメリットの一つであるチャートの監視が不要という点において、EAはスイングトレード以上にチャートの監視が不要となります。スイングトレードは最低でも1日1度のチャートチェックが必要ですが、MT4に導入できるEAはチャートを見る必要が一切ないためチャートの監視という点においてはMT4のEAに軍配が上がります。

当社が無料で配布しているEAはデイトレードのロジックを取り入れたもの多いです。資産運用でスイングトレードとデイトレードのどちらが有利かという点については判断が難しいところですが、デイトレードのEAを活用することでスイングトレードのデメリットである資金効率の悪さを解決します。デイトレードのEAは取引回数が多く、資産運用により増えた資金を複利で運用できるため、早く大きな利益を獲得するのに向いています。ご興味のある方は当社の専門家がMT4のメタエディターで開発したEAを取得してみてください。当社の全てのEAを無料でお渡しします。

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