FX取引では、相場の方向性を分析するために、表示チャート上にラインを引くことがあり、その中でも多く使用されているラインが「トレンドライン」です。トレンドラインとは相場が上昇しているのか下降しているか、または上昇や下降の程度はどのようなものかを知るために使われており、今回はトレンドラインについて詳しく説明していきます。
トレンドラインを上手く使用することで、今の相場はエントリーすべきなのか見送るべきなのかを判断したり、エントリーのタイミングやポジション決済のタイミングを知ることもできます。しかし、誤った使い方をしてしまうと思わぬ損失をこうむる事にもなりかねませんので注意が必要です。
なお当社はMT4 EA開発の専門業者です。EAはプログラム上でエントリータイミングや決済タイミングを判断し自動的に取引を行いますのでチャート上にラインを引く必要はありませんが、当社でEAを作成する際にはトレンドラインを引いたりしながら分析をして最適なシステムを開発しています。当社が開発しているMT4 EAに興味のあるかたは以下のリンクから詳細をご確認ください。すべてのMT4 EAは無料でご使用いただけます。
トレンドラインの引き方
まずは正しいトレンドラインの引き方についてご説明します。以下の画像をご覧ください。
まずは白のラインで、谷が発生した部分の2つの主なローソク足の終値(画像のAとB)を結ぶラインを引きました。このラインは上昇していますので、この相場は「上昇トレンド」ということなり、相場の方向性が分かりました。
次に赤のラインでBから次の谷が発生したローソク足の終値(画像C)を結ぶラインを引きました。AとBを結んだ白いラインよりもラインの傾きが急になっていることから上昇トレンドの勢いが強くなったことが分かり、相場のトレンドの強さの違いが分かりました。
通常はトレンド発生すると上昇トレンドの場合はトレンド中にいくつかの谷ができるので、いくつかのトレンドラインを引くことができます。そのラインの角度の変化を見る事でトレンドに勢いが出て生きたのか、あるいはトレンドの勢いが無くなってきたのかを判断することが可能になります。
ここでFXを初めて間もない方に多い、誤ったトレンドラインの引き方を紹介します。以下の画像をご覧ください。
先ほどと同じ相場ですが、上の画像ではローソク足の「終値」ではなく「安値」にトレンドラインを引いています。このチャートではトレンドラインが機能しているように見えますが、実はよくある誤ったラインの引き方です。以下の画像をご覧ください。
白のラインのように、ローソク足の終値同士を結ぶとAのラインを引くことができます。しかし、赤いラインのように安値同士を結んでしまうとBのラインが出来てしまいます。これでは正確なトレンドの強さが分からないので、トレンドラインは必ずローソク足の「終値同士」を結ぶ」ことを覚えておいてください。
それでは次に「下降トレンド」を説明しますので、以下の画像をご覧ください。