MT4で使えるゴールドのEAを徹底解説

2022年12月08日

MT4で使えるゴールドのEAについて解説します。これまでのMT4でのトレードはドル円やユーロドルのように通貨同士のトレードしかできませんでしたが、最近では石油やゴールドのような商品(コモディティ)もトレードできるようになり、それらを対象としたMT4 EA(自動売買ソフト)も開発されてきました。今回はMT4でトレードできるゴールドの特徴やゴールドのMT4 EAを徹底解説していきます。

なお、当社はMT4 EAの開発を専門に手がける会社ですが、ゴールド用のMT4 EAもリリースしています。MT4 EAにご興味のあるかたは以下のボタンから無料EAをご取得ください。

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ゴールドって何?

MT4でトレードするゴールドとは、その名の通りゴールド(金)の事です。ゴールドは以前、貴金属店や宝石商などの店頭でしか買うことができませんでしたが、インターネット経由でも商品先物としてトレードできるようになり、今ではMT4を使えば手軽にクリックひとつでトレードできるようになりました。当社で作成している自動売買ソフトであるEAをMT4に設定すればゴールド取引の自動売買もおこなえます。

現在のゴールドの最大の特徴は「ボラティリティ(価格変動)」が非常に大きいことになります。その大きさはドル円のボラティリティと比較しても3倍ほどになります。ボラティリティ(価格変動)が大きいという事は、短時間で大きく値上がりする可能性があるので大きな利益を上げやすくなります。EAの利用者においてはボラティリティが大きくなると取引回数も増加する傾向がありますので、自動売買の中でゴールドEAは大変人気のあるトレードとなっています。しかし、反対にに大きな損失にもつながりかねないのでゴールド取引はハイリスク・ハイリターンの取引商品だとも言えます。

MT4でゴールド取引ができるおすすめのFX会社

MT4でゴールド取引ができるFX会社は増えてきましたが、その取引対象の名称は通貨ペア(USDJPYなど)のように各社共通のものではなくFX会社によってXAUUSDやGOLDなど異なっていますので注意が必要です。もしご自身が取引しているFX会社のゴールド取引の名称が分からない場合はFX会社に問い合わせてみるのも良いでしょう。以下の表は当社がおすすめしているFX会社でのゴールド取引の比較表です。

ご覧のとおり通常のFXの通貨ペア以上に各社スプレッドや最大レバレッジに差があります。先に述べたようにゴールドはボラティリティ(価格変動)が大きいので多少スプレッドが広くても短期売買で利益を出す事は可能ですが、それでも広いよりは狭いほうが利益を出しやすいというのはFX取引と同じです。スプレッドの面からはXMTrading社、TaitanFX社、BigBoss社が良いようですが、BigBoss社は最大レバレッジが50倍と他社に比較して極端に低くなっています。現状ではゴールド取引に適したFX会社はXMTrading社とTitanFX社が有力だと言え、当社のEAを導入する場合にも最適です。

MT4 EAによるゴールド取引

MT4の自動売買ソフトであるEA(エキスパートアドバイザ)にも、ここ最近ゴールドを取引対象にしたものが増えてきました。その最大の要因は各FX会社がゴールドのスプレッドを軒並み下げてきたからです。数年前はゴールドのスプレッドは20~30pipsほどあり、あまりに広いスプレッドのため短期売買の取引対象としては選択肢に入りませんでした。しかし今では3pipsを切るようなFX会社も出てきており、さらにゴールドのボラティリティの大きさも相まって一気に人気が高まってきたのです。

それでは通常のFXの通貨ペアのMT4 EAとゴールドのMT4 EAの違いは何かあるのかというと、実は全くありません。ゴールドのMT4 EAだからといって特別な設定方法や注意すべきことは何もありません。これまで使い慣れたMT4 EAと同じように使う事ができます。

それでは重要指標発表時にゴールドEAは稼働停止すべきかどうかについてお話します。当社では相場が大きく変動する可能性が高い重要指標発表時には保有ポジションの事前決済およびMT4 EAの稼働停止を推奨しています。詳細は以下をご覧ください

MT4 EAの経済指標発表時の稼働停止の必要性について

問題はゴールドEAの値動きもこれらの経済指標発表の影響を受けるかどうかです。代表的な重要指標である米雇用統計発表時とFOMC政策金利発表時のゴールドの値動きを見てみましょう。

・米雇用統計(2022/12/2)

この時の米雇用統計発表後は一気に150pipsほど下落しました。

・FOMC政策金利(2022/11/2)

この時のFOMC政策金利発表後は一気に130pipsほど上昇しました。また黄色の矢印で分かるように上昇後に一気に下落するジェットコースター相場になっています。

このようにゴールド相場も重要指標発表の影響を多大に受けますので、発表時のポジションの事前決済およびEAの稼働停止が推奨されます。

今後のMT4のゴールドEAの将来性について

先述したように最近MT4のゴールドEAは各方面からリリースされるようになってきました。しかしそれは生まれたての赤ん坊と同じで、まだまだ成長していく可能性が秘められています。というのもゴールド相場はFX相場とは似て非なるもので、その相場変動については研究の余地がたくさん残っています。

例えばゴールドの相場に影響を及ぼすファンダメンタル(国や企業の経済状況)はFXとは別物です。どんな状況でどんな相場になりやすいのか、EA開発者たちは日々研究しています。また各FX会社もスプレッドを縮小したり最大レバレッジを拡大したりゴールドを取引する顧客に向けたサービスに力を入れてきています。

今のところゴールドEAの取引ロジックはFXの取引ロジックの延長線にありますが、近い将来、独自のロジックを持ったゴールドEAが誕生するでしょう。

なお当社がリリースしているMT4 EAはゴールドEAも含めてすべて無料で提供しておりますので、ご興味のある方はブログ訪問をきっかにぜひ下のボタンより無料EAを取得されてください。MT4にゴールドEAを設定した自動売買に興味のあるかたは以下のリンクよりゴールドEAの取得をご検討ください。

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MT4でゴールドを表示させるには

MT4でゴールドのチャートを表示させたいけど見当たらないということがあるかもしれません。そんなときの対処方法をご紹介いたします。まずMT4のツールバーの「気配値表示」(以下画像赤枠部分)をクリックしてください。

MT4左側のウインドウに各通貨ペアの気配値が表示されるので、ウインドウ上で右クリック → 「すべて表示」をクリックしてください(以下画像赤枠部分)。

そうするとゴールドが表示されます(以下画像赤枠部分)

この「XAUUSD」の表示は先述したとおり各FX会社によって「GOLD」や「GOLD_USD」のように表示がことなりますのでご注意ください。

また、MT4で表示されるゴールドの価格は日本でなじみ深い1グラムあたりの価格ではなく、1トロイオンス(1トロイオンス=31.1035グラム)となっています。トロイオンスとは金、銀、プラチナなどの計量に使用される単位です。仮にMT4のゴールドの価格が「2000」となっている場合は、ゴールドが31.1035グラムで2000米ドルということです。これを1グラムあたりの日本円に換算すると(1USD=130円と仮定)

2000ドル ÷ 31.1035グラム ≒ 64.3ドル

となりゴールド1gあたり64.3ドルということになります。これを日本円にすると

63ドル ✕ 130円 = 8190円

となりゴールド1gあたり8190円だということが分かります。MT4でのゴールドの取引やEAの稼働でこのような計算をする必要はありませんが知識として知っておいても良いでしょう。

ゴールドと米ドル円の相関関係を調べてみた

ゴールドと米ドル円との相関関係について調べてみます。二つの取引対象の相関関係を調べることはリスクヘッジの為に非常に重要です。なぜなら全く同じような値動きをするものを取引してもリスクヘッジには役立たないからです。リスクヘッジのためには出来る限り値動きの異なるものを取引する必要があります。

相関関係について調べる時に必要なのが相関係数です。相関係数とは2つの値動きの関連性を+1~-1の間で数値化したものです。例えばAが値上がったらBも全く同じように値上がったらAとBの相関係数は+1(正相関)になります。そしてAが値上がったらBが値下がるという全く逆の値動きになる場合は相関係数は-1(逆相関)となります。

ここ最近90日間(2022/8/2~2022/12/7)のゴールドと米ドル円の相関係数を見てみると-0.9255でかなり強い逆相関でした(以下対象期間のグラフ)

グラフを見ると分かるように、全く逆の値動きをしています。では常にゴールドと米ドル円は逆の値動きをしているかというとそうではありません。以下のグラフは2021/12/8~2022/4/18の90日間の値動きです。

全く同じとは言えませんが、かなり似通った値動きをしています。この期間のゴールドと米ドル円の相関係数は+0.66672で+1に近いので正相関だったことが分かります。つまりゴールドと米ドル円は時期により正相関になったり逆相関になったりと、値動きに決まった相関性がありません。そしてこの傾向はユーロドルなどの他の通貨ペアにも見られます。結論としてゴールドとFXの通貨ペアとは相関性がなく、同時に取引することでリスクヘッジ効果が高まる、と言えます。MT4 EAで取引するさいもFX用のEAとゴールド用のEAを一緒に使用することでリスクヘッジに効果を発揮します。

豆知識としてゴールドの売買方法

MT4での取引の他にもゴールドにはいくつかの売買方法がありますので代表的なもの紹介します。

・現物取引

文字通りゴールドの現物を売買する方法です。ゴールドの現物とは金貨、インゴット(延べ棒)などのことです。現物取引は現物を保有する喜びはあるものの、宝飾店などに足を運ばなければならない手間や、高い売買手数料、紛失や盗難のリスクがあります。

・純金積み立て

積立貯金のように毎月純金を積み立てていく方法です。純金積み立ては主に証券会社などに口座を開くことで積立ができます。積み立てた純金は金貨などの現物で受け取ることもできますし、現金に換金して受け取ることも可能です。積立中は現物取引のように現物を保管するリスクはありませんが、年会費や売買手数料が発生します。

・金先物取引

先物取引とは将来の特定の取引日を先に(前もって)決めておく取引です。例えば現在のゴールドの価格が1万円で1ヶ月後に取引するという先物取引を行うと、仮に1か月後にゴールドの価格が2万円になっていたとしても1万円で購入できることになります。つまり先物取引とは将来の価格変動リスクを避けるための取引になります。金先物取引も現物を保有することがないので保管リスクはありませんが、取引手数料は必要になります。

・金CFD取引

CFD取引とは差金決済取引と言い、売買の価格で出た金額の差(買った時の金額と売った時の金額の差)で決済する取引方法です。こう書くと難しく感じるかもしれませんが、買ったときより高い価格で売ればその差が利益になるという、株式取引やFX取引のようなごく普通の取引方法です。CFD取引ではFX取引と同じように「買い」だけでなく「売り」から取引することが可能です。MT4でのゴールド取引もCFD取引になります。取引ルールもFXと全く同じでレバレッジをかけて手持金(証拠金)よりも大きな量の取引を行う事も可能です。