黒田総裁のインタビュー放映でドル円急落

2016年07月22日

昨日の日本時間16時過ぎに英BBCが黒田日銀総裁のインタビューを放映しました。

インタビューの内容は、日銀は必要に応じて一段の緩和を実施するためのメカニズムをすでに整えていると指摘。

日本は財政政策と金融政策との間の明確な線引きをあいまいにしてはならないとの考えを示し、現時点ではヘリコプターマネー実施の必要性も、実施する可能性もないと述べました。

これを受けてドル円は売りが強まり、放送前の107円台から105.4円付近まで急落しました。

ただ、このインタビューは1ヶ月ほど前に行われたものであり、前述の内容の他に、日銀は量的緩和、質的緩和、マイナス金利の3つの政策オプションがあるとし、必要に応じて量的緩和の変更、質的 緩和の一段の変更と拡大、マイナス金利の一段の深化が可能になると指摘。

日銀は非常に堅固な政策の枠組みを有しており、必要に応じて行なう一段の金融緩和 に大きな制限があるとは考えていないとの立場を示していました。

こういった内容は、今までも黒田総裁が述べてきたものであるので、実質は何も変わっていません。

実際に下げが一段落すると、ドルは一気に買い戻され106.5円あたりまで戻りました。

しかし、その後は米株式市場の高値警戒感から利益確定売りが出て、ドル円もその影響を受けた形になりました。

ドル買いを積極的にすすめるような材料がない中での、調整と見て良いでしょう。

また昨日はドラギ総裁の会見がありました。

会見で総裁は総裁は「ECBは必要な時に行動する用意と意 思、能力がある。英EU離脱に関しては初期調査の段階でインフレ見通しに影響は見られてない」と言及しました。

その後、「成長を下押しする恐れがある。離脱交渉の行方が不透明で影響を精査するのは時期尚早」とも述べました。

この会見を受けて、当初はユーロ買いが先行しましたが、後の発言で反対にユーロ売りが優勢になるなど、激しく乱高下する場面も見られました。

市場の見方は、9月のECB理事会での追加緩和の可能性は温存したと見ており、さらに今後は来年3月までとしている量的緩和の期限を延長するとの見方も根強いようです。

いずれにしても、追加緩和を実施するには材料不足の状態で、さらに英国の追加緩和が行われない状況でEUだけが行うのも時期尚早でしょう。

さて、本日はこの後12:25からカーニー英中銀総裁の発言が予定されています。

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