パラメーターの設定を変更する方法
パラメーターの設定や変更についての概要
パラメーターとは処理結果に影響を与える外部から投入される変動要素のことです。FXの自動売買ソフトであるEAにはあらかじめパラメーターが設定されており、MT4で値を変更することで利益や安全重視のEAへとカスタマイズすることができます。このページでは各種パラメーターの説明、設定変更の方法や手順について解説していきます。
パラメーターの値の変更はEAトレードにおける醍醐味ですが、値の変更により大きな損失を被ることがありますので慎重におこなう必要があります。また、パラメーターを調整することで、どのようなEAでも優れたEAへと変化させることができるとお考えの方もいますが、基本的にデフォルト設定(EA完成時の設定)で結果がでないEAをどれだけ調整しても優れたEAに変化することはありませんので、現在の為替相場に適応しているEAを選択することが大切です。
当社の無料EAのパラメーターについて
当社が無料配布しているEAのパラメーターの初期設定値はバランス(利益率、安全面、取引回数など)を重視して設定しています。専門家チームが、現在相場に適したパラメーターの値を導き出して設定したものですが、ご自分の取引スタイルと合わない場合はパラメーターの値を自由に調節してください。
また、EAの取引回数を増やしたい、利益率を高めたいという問合せを多く受けるため、専門家チームでは1ヶ月に一度、取引回数と利益率を高めるパラメーター設定値を導き出し以下のページで案内しています。当社の無料EAを取得していない方も以下のページよりEAをご取得いただけます。
パラメーターの変更方法と変数の詳細
EAのパラメーターの値を変更する手順
MT4画面の左側に表示されているナビゲーターの「エキスパートアドバイザ」から、パラメーターの設定を変更したいEAを選択し、EAが指定しているチャート上にドラッグ・アンド・ドロップで挿入してください。
MT4の画面上に新たな画面が表示されますので「パラメーターの入力」タブをクリックしてください。パラメーターの「値」の列(縦軸)が変更できる値であり、ダブルクリックにより自由に変更することが可能です。変更完了後に「OK」ボタンをクリックすれば値の変更が反映されます。
パラメーター変更後のEAの稼働方法については以下のページをご参考いただけます。
最適なパラメーターの値を見つける方法
パラメーターの値は、様々な値を入力したり組み合わせるなどをして、バックテストを繰り返して導き出していくのですが、このようなアナログ的な作業を繰り返すと途方もない手間と時間がかかるため、MT4の最適化という機能を使ってこの作業を半自動でおこない、値をみつけていくのが通常の方法です。
ただしMT4での最適化は簡単なものではなく、さらに導き出したパラメーターの値が実際の取引で有効なのかを検証していく必要もあるため、MT4とFXの中級者以上の方でない限りはパラメーターの値は触らないほうが良いと考えています。最適化をおこないパラメーターの値を見つけていく方法は以下のページで説明しています。
当サイトで配布している無料EAのパラメーター初期設定値(デフォルト設定値)は、専門家スタッフが検証を重ねながら導き出した値です。パラメーターを変更する必要性はないと考えていますが、「取引数を増やしたい、利益率を上げたい」とのお問合せが定期的に届くため、専門家チームではパラメーターの値を調節して「取引数を増やす、利益率を高める設定」を1ヶ月に一度、以下のページでご案内しています。是非ご参考ください。
各種パラメーターの変数について説明
パラメーターの入力画面にある「変数」の列(縦軸)に表示されているテキストが変数名と呼ばれるものです。これから説明していく変数はEA開発者が最も多く使用している変数ですが、「変数名」はEA開発者が独自につけている名前であるため、このページでは当社の変数名で説明を進めていきます。知りたい変数の説明が書かれていない場合はEAの取得元にお尋ねください。
Magic
EAにはマジックナンバーという識別番号があります。1つのMT4で同じマジックナンバーのEAを稼働させると誤作動が起こることがあるため、1つのMT4で複数のEAを稼働させる場合は、それぞれに異なるマジックナンバーを設定することが大切です。
MM
MMとはMoney Managementの略であり、口座資金量によって自動的に発注ロット数を計算するかを決定するためのパラメーターです。通常は「true」と「false」のどちらかを選択できるようになっています。「true」を選択するとMM_Riskに入力されている数値(係数)から自動的に発注ロット数が計算されます。「false」を選択するとFixLotsに入力されている値(固定ロット)で発注がおこなわれます。
MM_Risk
MM_Riskは発注ロット数を調整するパラメーターです。MM(Money Management)で「true」を選択すると実行されます。
MM_Riskの値を大きく設定すると口座資金量に対する発注ロット数が大きくなるため、ハイリスクハイリターンの取引をおこなうことができます。数値を小さく設定すると口座資金量に対する発注ロット数が小さくなるため、リスクの低い取引をおこなうことができます。
例えば、口座資金量が10万円(または1,000USD)の場合、MM_Risk値を「5」とすれば5,000通貨の発注ロット数、MM_Risk値を「10」とすれば10,000通貨の発注ロット数となります。EAによってパラメーターの名前が「Risk」となっていたり、「MM_Level」となっていることがありますが内容は同じです。
FixLots
FixLotsとは発注ロット数を固定するパラメーターです。MM(Money Management)で「false」を選択すると実行されます。
FixLotsの値を大きく設定するとハイリスクハイリターンの取引をおこなうことができます。数値を小さく設定するとリスクの低い取引をおこなうことができます。
例えば、パラメーター値を0.1とすると発注ロット数は0.1ロット、パラメーター値を1.0とすると1.0ロットでの発注がおこなわれます。EAによってパラメーターの名前が「Lots」となっている場合がありますが内容は同じです。
SP_Limit
SP_Limitとはスプレッドリミットの略であり、スプレッドの許容限界値を設定するためのパラメーターです。EAによってパラメーターの名前が「Spread_Limit」となっている場合がありますが内容は同じです。
SP_Limitの値を小さく設定すると許容スプレッドが狭くなるため有利な取引が期待できます。値が小さすぎると発注タイミングを逃してしまい取引量が少なくなる可能性があります。SP_Limitの値を大きく設定すると許容スプレッドが広くなるため取引量が多くなりますが、不利な取引を実行してしまう恐れがあります。
当社では取引通貨ペアの平均スプレッドよりも1~2pips程度大きくしたものがパラメーターの最適な値であると考えています。(例:平均スプレッドが2の場合は3または4)
SlippageLimit
SlippageLimitとは発注時に発生するスリッページの許容限界値を設定するパラメーターです。為替相場の変動が激しい場面では、ターゲットとしているレートでの発注ができず、ターゲットとは異なるレートで発注をおこなってしまうことがあります。そのズレ幅を制限するパラメーターがSlippageLimitです。
SlippageLimitの値を2.0とすると、スリッページが2.0pips以上発生した場合に発注がおこなわれなくなります。数値を小さくすると有利な取引が期待できますが、小さな値にしすぎると取引が極端に減るため、1~2pips程度で設定するのが良いと考えています。
Comment
MT4の取引履歴のコメント欄に任意のテキストを表示させるパラメーターです。1つのMT4で複数のEAを稼働させていると様々な取引がMT4の取引履歴に表示されるため情報整理に役立ちます。使用しているEA名をCommentに入力することが多いといえます。
MaxPos
MaxPosとはEAが同時保有する最大のポジション数を設定するパラメーターです。EAは有利な相場と判断すると複数のポジションを持とうとすることがありますが、このポジション数をいくつまで許容するかをMaxPosで設定します。
MaxPosを5とすれば最大で5つのポジションを保有します。大きな値を設定することで利益の積み重なりが期待できますが、反対に損失も重なる可能性がありますので、当社では3から5程度の値に設定するのが良いと考えています。
EAによってはパラメーターの名前が「MaxTrades」となっている場合がありますが内容は同じです。
TP
TPとはTakeProfitの略であり利益確定値を意味しています。保有ポジションの利益がTPで設定した値に達した時点で利益確定の決済がおこなわれます。例えばパラメーターの値を6とすれば保有ポジションの利益が6pipsに到達した時点で決済されることになります。
TPの値を大きくすると利益幅が大きくなりますが、利益幅に到達する前に相場の方向が反転すると利益確定のタイミングを逃がしてしまうことに繋がります。TPの値を小さくすると早いタイミングでの利益確定が期待できますが利益も小さくなります。為替相場の値動きが大きいタイミングで設定値を大きくすることや、為替相場の値動きが小さいタイミングで設定値を小さくするなどの工夫もおこなえます。
TPの値はEAの特徴を踏まえて設定されているため初期設定の変更はおすすめできません。また、TPの値に到達する前にEAロジックの判断で利益確定がおこなわれることも頻繁にあります。
SL
SLとはStop Lossの略であり、損失確定値を意味しています。保有ポジションの損失がSLで設定した値に達した時点で損失確定の決済がおこなわれます。例えばパラメーターの値を100とすれば保有ポジションの損失が100pipsに到達した時点で決済されることになります。
SLの値を大きくすると損失幅が大きくなりますが、損失幅に到達する前に相場の方向が反転すれば損失が縮小されて利益へとつながる可能性があります。SLの値を小さくすれば損失幅は小さくなりますが多くの損失ポジションを確定させることにも繋がります。為替相場の値動きが大きいタイミングで設定値を大きくすることや、為替相場の値動きが小さいタイミングで設定値を小さくするなどの工夫もおこなえます。
SLの値はEAの特徴を踏まえて設定されているため初期設定の変更はおすすめできません。また、SLの値に到達する前にEAロジックの判断で損失確定がおこなわれることも頻繁にあります。
専門家が作成するEAを無料で取得しよう
当社のFX専門家チームが開発したEAは無料で取得ができます。EAとは、決められたロジック(プログラム)に従って自動売買をおこなうMT4に導入できるソフトのことであり、パソコンの前にいなくても24時間、自動的にFX取引をおこないます。裁量トレード(手動取引)でありがちな感情が入ってしまう取引、チャンス相場の見逃しなどを防ぐことができます。以下のページから当社のFX専門家チームがこだわって作成をしたEAを是非ご取得ください。無料EAを取得した後に有料EAを案内するなどのことも一切ありませんのでご安心ください。