10月は円が一気に上昇、MT4 EAは好調
2025年10月の為替相場は月初に「日本は新政権でも当面は急いで引き締めない」という見方が広まり、ドル円は147円台から150円近辺まで一気に上昇しました。その後も月末にかけて米FOMCと日銀会合でこの見方が事実として確認され、結果として10月全体ではおよそ7円の円安となりました。最新ロジックのMT4 EAにおいては、おおむね好調の結果となりました。
全体としてみると、10月の外国為替市場は、米・欧・日がそろって会合を開いたにもかかわらず、どの中銀も「もう少し様子を見る」と言ったため、決定打になる材料が出なかった月でした。にもかかわらずドル円だけがこれだけ上がったのは、日本だけが慎重さを強め、しかもその慎重さが新しい高市政権の色とも重なったためと思われます。市場では「日本は政治も金融も、すぐに利上げ方向には回らない」と判断され、短期で円を売るポジションを一斉に作りやすくなりました。
米国では、10月28〜29日のFOMCで政策金利が0.25%引き下げられましたが、パウエル議長は「12月の追加利下げは決めていない」「政府閉鎖の影響でデータが少ないので慎重に進む」と述べ、連続利下げを連想させるようなメッセージは出しませんでした。利下げなのにドルが売られなかったのはこのためで、市場は「米金利はいったんここで横ばい、下がってもせいぜいもう一回」というふうに織り込み直しました。つまり米側からも「ドルを大きく売る理由」が出なかったため、結果的に円だけが弱さをさらした形です。
欧州では、ECBが10月30日の理事会で主要金利を2%に据え置きました。ユーロ圏のインフレは9月2.2%、10月は2.1%と目標近辺で安定しており、サービス価格だけがやや高めという状況です。成長も7〜9月期が前期比0.2%とプラスに戻り、ラガルド総裁は「現状の金利はいい位置にある」と述べました。こうなるとユーロを買い上げる材料にも、急いで売る材料にもならず、ユーロドルはおおむね1.17ドル前後で始まり、FOMC後に1.15台後半までじり安という小幅な往来で終わりました。
日本では、日銀が10月30日に無担保コール翌日物を「おおむね0.5%」とする現行の誘導方針を7対2で維持しました。2人が利上げを主張したことで「次がまったくないわけではない」と市場は理解しましたが、植田総裁は会見で「賃金と物価の好循環を確認するにはもう少し時間がいる」「12月に動くと決めているわけではない」と繰り返し、結果として慎重さが前面に出ました。ここに、高市首相が過去に急な利上げや引き締めに否定的だったという政治的背景が重なり、市場では「12月・1月も急には利上げはやらないかもしれない」という読みが固まったため、会合後にまた円が売られたかたちです。
なお「10月1日から始まった連邦政府の一部停止が、11月に入ってもまだ続いている」という段階です。すでに30日以上止まっていて、CBO(議会予算局)はこのまま数週間続けば米GDPを70~140億ドル押し下げると見ています。とくに連邦職員の無給・休職が長引いていることと、食料支援(SNAPやWIC)の支払い遅延が広がっていることが効いています。
政治的には、上院で「3本の歳出法案+短期つなぎ予算(CR)」をセットにして通す案が動き始めていますが、医療補助や一部の歳出削減をめぐって民主・共和がまだ折り合っておらず、少なくとももう2〜3週間は綱引きが続く前提で各省庁は職員に“さらに30日延長になる”と通達し始めています。つまり「すぐに終わる」より「11月後半まで長引く」シナリオのほうがやや優勢とみられています。
11月は13日の米消費者物価指数に注意が必要です。関税政策の影響でじわじわと上昇してきており、2025年2月発表分以来8か月ぶりに3%台になりました。このまま上昇が続くようであればFRBの追加利下げ観測は後ずれし、ドルの下値も重くなることが考えられます。
発表時には相場が大きく乱高下するおそれがあるため、事前に保有ポジションの決済とEAの稼働停止をお勧めします。
MT4でのEAの稼働停止および再稼働についてのタイミングは以下のページを参考にしてください。
■ 2025年10月のEAトレード結果(若干の誤差はご容赦ください。)
デモ口座実稼動、EAデフォルト設定(推奨設定)フル稼働、Swap含まず公表。()内は重要指標発表でもEAをフル稼働した場合の結果です。
・Rider + 9.60%(+ 5.43%)
・Flow + 7.80%(- 11.10%)
・Gold_EA11 + 7.51%(左に同じ)
・Samurai + 1.43%(- 6.82%)
・Aura - 1.42%(+ 2.82%)
・Alpen - 5.11%(- 11.16%)
■ 2025年11月の注目経済指標
11月7日 米 雇用統計(22:30)
11月13日 米 消費者物価指数(22:30)
11月20日 米 FOMC議事要旨(4:00)
11月27日 米 個人消費支出(0:00)
配布しているMT4専用のEAはダウンロード無料です。是非この機会に無料EAをご取得ください。
■ 良くあるお問合せ
・MT4 EAがポジションを持たない場合の対象方法今後とも当サイトを宜しくお願い致します。