9月は政策が交錯し相場変動 EAは安定推移

[更新日:2025年10月01日]

2025年9月の外国為替市場は、米・欧・日の政策スタンスと物価指標が交互に材料視される中で、ドルが中旬にいったんドル安に進んだ後、月末にかけて円安に傾く展開でした。きっかけは米連邦公開市場委員会の利下げで、ユーロは一時大きく買われましたが、その後は米景気の底堅さが意識され、ドルが下げ渋る局面も増えました。月末には米政府機関の閉鎖リスクが浮上し、重要統計の公表遅延懸念がにわかに意識されるなど、不確実性も残る月でした。リリース中のEAは勝敗がはっきりと分かれましたが全体的には良い結果になりました。

米国では、9月16〜17日の会合で政策金利が0.25%引き下げられ、誘導目標は年4.00〜4.25%となりました。公表資料に示された参加者の金利見通しは、年末の中央値がおおむね3.6%で、年内にもう数回の追加利下げをにおわせる内容です。一方、物価指標は強弱まちまちでした。消費者物価指数は前月比0.4%、前年比2.9%と予想より強めで、住居や食品の伸びが目立ちました。FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価の総合は前年比2.7%、コアは2.9%で、インフレの下げ止まり気配も意識されました。雇用統計では非農業部門雇用者数が+2.2万人と伸びが鈍く、失業率は4.3%。総じて「成長は底堅いが、労働市場は減速、インフレはやや粘着的」という混在した絵柄が、利下げ幅・ペースへの思惑を揺らす要因になりました。

欧州では、欧州中央銀行が9月11日の理事会で政策金利を据え置きました。スタッフ見通しは今年の物価見通しを大きく変えず、ヘッドラインは目標の2%付近で推移するとの評価です。実績面でも、ユーロ圏のフラッシュHICPは前年同月比2.1%と、ほぼ目標水準での安定が続きました。投資家マインドは9月に悪化が見られたものの、インフレ再加速の兆しは限定的で、ECBは「データ次第」の慎重姿勢を保っています。

日本では、日銀が9月19日の会合で無担保コール翌日物をおおむね0.5%に据え置きました。決定は7対2で、2名が0.25%の利上げを主張したと報じられ、市場には年内追加利上げ観測がくすぶっています。足元の物価では、先行指標である東京都区部9月コアCPIが前年比2.5%となり、全国の基調も目標を上回る状態が続く見通しです。サービス価格の持ち直しも確認され、賃上げの持続度合いが次の焦点になりました。

ドル円は月初147円台からスタートし、FOMC直後に一時145円台後半までドル安円高が進んだのち、月末にかけて149円台後半まで切り返しました。9月のレンジは145.5〜149.9円程度で、終盤は148円台後半での推移が中心です。中盤のドル安は利下げ観測の強まりとユーロ高に連れた面があり、その後の戻りは米新築住宅販売やGDP改定などの堅調データが下支えしました。

ユーロドルは中旬にかけて上昇が加速し、9月16〜17日に約4年ぶりの1.18台後半までユーロ高が進みました。月末には1.17前後まで押し戻されましたが、全体としてはユーロ高・ドル安の余韻が残る形です。ECBが据え置きで様子見を続ける一方、FRBの利下げ開始が金利差縮小のシグナルとして受け止められ、ユーロの支えになりました。後半は米指標の底堅さで上値が重くなりました。

レンジやトレンドが生まれた背景を整理すると、第一に金利差の変化が為替の主役でした。米国は利下げ開始で長らく維持してきた高金利優位がやや薄れ、ユーロや一部通貨への資金シフトを誘いました。第二に景気の強弱が交錯しました。米国は雇用の鈍化と個人消費の堅調さが同居し、材料次第でドルが上下に振れました。第三に日本は基調インフレが2%台を保つ中で、日銀のスタンスが一段とデータ依存になり、市場は「いつ利上げしてもおかしくない」緊張感を持ちつつも、確度を測りかねて円買いが続かない場面が目立ちました。月末には米政府機関の一部閉鎖リスクが台頭し、9月分の雇用統計など重要指標の公表遅延懸念が為替の手控え要因にもなりました。

10月は30日のFOMCに注意が必要です。市場では9月に引き続き利下げが実施されると予想されています。また月末時点で米連邦政府の資金切れが迫り、政府機関閉鎖が確実視されています。2013年10月には16日間閉鎖され、雇用統計や消費者物価指数など複数の経済指標の発表が延期されました。閉鎖される期間は未定ですので発表が延期された経済指標についてはFX会社の指標発表カレンダーやニュースなどで確認できますので、チェックされてください。

発表時には相場が大きく乱高下するおそれがあるため、事前に保有ポジションの決済とEAの稼働停止をお勧めします。

MT4でのEAの稼働停止および再稼働についてのタイミングは以下のページを参考にしてください。

MT4 EAの経済指標発表時の稼働停止の必要性について

■ 2025年9月のEAトレード結果(若干の誤差はご容赦ください。)

デモ口座実稼動、EAデフォルト設定(推奨設定)フル稼働、Swap含まず公表。()内は重要指標発表でもEAをフル稼働した場合の結果です。

【旧EA】
・BoxFX20        + 7.24%(左に同じ)5カ月連勝中
・WADX17        + 7.27%(左に同じ)9カ月連勝中
・SARFX16        + 7.21%(左に同じ)2カ月連勝中
・CCITrade13       + 1.93%(左に同じ)9カ月連勝中
・Gold_EA11        - 6.67%(左に同じ)
・UJTrade8       - 7.65%(-2.10%)

【新EA】
・Samurai        + 1.40%(+ 1.54%)
・Flow          - 0.10%(左に同じ)
・Rider          - 0.22%(左に同じ)
・Aura          - 0.79%(左に同じ)
・Alpen          - 6.53%(左に同じ)

■ 2025年10月の注目経済指標

10月3日 米 雇用統計(21:30)
10月9日 米 FOMC議事要旨(3:00)
10月15日 米 消費者物価指数(21:30)
10月30日 米 FOMC政策金利(3:00)
10月31日 日 日銀政策金利(11:00~14:00ごろ)

配布しているMT4専用のEAはダウンロード無料です。是非この機会に無料EAをご取得ください。

■ 良くあるお問合せ

MT4 EAがポジションを持たない場合の対象方法

バックテストの方法

今後とも当サイトを宜しくお願い致します。

大注目の人気コンテンツ