2017年の総括と2018年の相場予測

[更新日:2018年01月02日]

■2017年の総括

2017年前半はフランス大統領選やトランプ大統領の言動、そして北朝鮮と米国による地政学的なリスクが為替相場に大きな影響を与えました。

その間、為替相場はリスク回避の動きが強まり、2016年末には117円ほどであったドル円相場は、2017年4月には109円を割り込むほどドル売りが進みました。

その後、2017年後半には英解散総選挙、EUの金融政策の出口戦略発表、そして米国の税制改革法案が相場を動かし、下げては上げ、上げては下げの変動幅の広い持ち合い相場を形作りました。

そのような相場状況の中、弊社のEAの2017年の総利益は2,000pipsを大きく超えるものになりました。

■2018年相場予測

昨年は大きく見ると米国が相場に与える影響がやや大きかった印象があります。しかし2018年は英国およびEUが相場に影響を与える機会が多くなりそうです。

まずは英国のEU離脱交渉の進展に注意が必要です。現在はアイルランド国境問題など初期段階の合意にいたっており、今後は第二段階の交渉に入っていきます。交渉内容によっては英国側とEU側が衝突することもあるでしょうから注視する必要があります。

また英国議会は、EU離脱に関する最終合意については議会採決を義務付ける修正案を可決しましたので、採決に手間取るような事態が発生するとポンド・ユーロを中心に相場が大きく乱高下するおそれがあります。

また英国はインフレ率が許容範囲を超えてきており、2018年前半に利上げに踏み切る可能性もありますので注意が必要です。

EUに関しては現状よりも1歩踏み込んだ金融政策の出口戦略を打ち出してくる可能性があります。ただし現状のEU経済は非常に微妙な状態にあり不安定な状況です。ドラギECB総裁の発言などで相場が大きく動くおそれもあります。

米国は税制改革法案が可決され経済政策は一段落した感じです。しかしここ最近はインフレ率が足踏み状態にあり経済状況の悪化が懸念されている状況です。

2018年2月にはFRB議長がイエレン氏からパウエル氏に代わります。パウエル氏の政策次第では、米経済の状況悪化が加速するおそれもあります。そうなると今後の米国の利上げペースに影響を与えることになりますので今後の動向に目を向ける必要があります。

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