今週は、日銀金融政策とFOMCという、重要な発表がありました。
日銀金融政策では、10年物国債の利回りを0%程度に誘導するといった内容でした。
普通に考えて、これは金融緩和ではなく利上げになりますから、当然相場は円高方向に動きました。
日銀の金融緩和策も手詰まり感があり、市場も失望しているようです。
かたやFOMCも利上げを見送りました。
これはほぼ織り込み済みでしたが、その後の会見でFRB議長のイエレン氏が、特に悪材料がなければ、年内1回の利上げの可能性はあるとの発言をしました。
これが12月の利上げ期待を押し上げたかたちになり、ドル円は101円を超えるあたりまで戻した状態です。
12月利上げについては、FRBのメンバー内でも意見が割れているようで、なかなかまとまりません。
現状では12月利上げの可能性は高くなっており、FEDウォッチでも12月利上げの確立は54.2% → 58.4%に上昇しています。
ただし、昨年の12月の利上げ時のように、「ほぼ確実」といった見方は現状はできていません。
これからの指標内容により、二転三転するでしょう。
もっとも重要なファクターは、米大統領が誰になるかです。
下馬評どおりのクリントン氏なら、据え置き方向への力が強まるかもしれません。
タカ派のトランプ氏なら、利上げ確立は高まります。