FXにおけるトレンドラインとは

2019年11月26日

FX取引では、相場の方向性を分析するために、表示チャート上にラインを引くことがあり、その中でも多く使用されているラインが「トレンドライン」です。トレンドラインとは相場が上昇しているのか下降しているか、または上昇や下降の程度はどのようなものかを知るために使われており、今回はトレンドラインについて詳しく説明していきます。

トレンドラインを上手く使用することで、今の相場はエントリーすべきなのか見送るべきなのかを判断したり、エントリーのタイミングやポジション決済のタイミングを知ることもできます。しかし、誤った使い方をしてしまうと思わぬ損失をこうむる事にもなりかねませんので注意が必要です。

なお当社はMT4 EA開発の専門業者です。EAはプログラム上でエントリータイミングや決済タイミングを判断し自動的に取引を行いますのでチャート上にラインを引く必要はありませんが、当社でEAを作成する際にはトレンドラインを引いたりしながら分析をして最適なシステムを開発しています。当社が開発しているMT4 EAに興味のあるかたは以下のリンクから詳細をご確認ください。すべてのMT4 EAは無料でご使用いただけます。

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トレンドラインの引き方

まずは正しいトレンドラインの引き方についてご説明します。以下の画像をご覧ください。

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まずは白のラインで、谷が発生した部分の2つの主なローソク足の終値(画像のAとB)を結ぶラインを引きました。このラインは上昇していますので、この相場は「上昇トレンド」ということなり、相場の方向性が分かりました。

次に赤のラインでBから次の谷が発生したローソク足の終値(画像C)を結ぶラインを引きました。AとBを結んだ白いラインよりもラインの傾きが急になっていることから上昇トレンドの勢いが強くなったことが分かり、相場のトレンドの強さの違いが分かりました。

通常はトレンド発生すると上昇トレンドの場合はトレンド中にいくつかの谷ができるので、いくつかのトレンドラインを引くことができます。そのラインの角度の変化を見る事でトレンドに勢いが出て生きたのか、あるいはトレンドの勢いが無くなってきたのかを判断することが可能になります。

ここでFXを初めて間もない方に多い、誤ったトレンドラインの引き方を紹介します。以下の画像をご覧ください。

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先ほどと同じ相場ですが、上の画像ではローソク足の「終値」ではなく「安値」にトレンドラインを引いています。このチャートではトレンドラインが機能しているように見えますが、実はよくある誤ったラインの引き方です。以下の画像をご覧ください。

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白のラインのように、ローソク足の終値同士を結ぶとAのラインを引くことができます。しかし、赤いラインのように安値同士を結んでしまうとBのラインが出来てしまいます。これでは正確なトレンドの強さが分からないので、トレンドラインは必ずローソク足の「終値同士」を結ぶ」ことを覚えておいてください。

それでは次に「下降トレンド」を説明しますので、以下の画像をご覧ください。

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山が発生した主要な二つのローソク足の終値を結んだトレンドラインです。今度のトレンドラインが下降していますので、この相場は「下降トレンド」ということになります。先ほども説明したとおり、下降トレンドラインもローソク足の「終値同士」を結んだラインを引いてください。間違っても「高値や安値」に引いてはいけません。

トレンドの強弱を判断するさいの注意点

それではトレンドの強弱を判断する際の注意点についてご説明します。よくトレンドラインについて説明しているサイトで目にするのが「トレンドラインの角度が45度となっているラインが理想」といったものです。トレンドラインの角度が45度以上ならトレンドの勢いが強すぎ、45度以下なら弱すぎといった判断をするものです。しかし、この見方には注意が必要です。以下の画像をご覧ください。

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上の画像を見るとトレンドラインは理想的な45度の角度で下降しているかのように見えます。次に以下に進んでいただき、もう一つ画像をご覧ください。

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上の画像は先ほどと同じ相場で、同じローソク足同士を結んだトレンドラインです。先ほどよりも角度が急になっていることがお分かりかと思います。それでは次に進んでいただき、もう一つ画像をご覧ください。

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この画像も先ほどと同じ相場ですが、今度はトレンドラインの角度は緩やかになりました。

実は上記の3つの画像は同じチャートです。チャートの縦横比の表示の仕方により、トレンドの角度が異なるということは説明するまでもありませんが、チャートの表示方法は各投資家の好みによって縦横比がバラバラに表示されているため、45度が理想だという曖昧な判断基準がトレードに役立つことはありません。トレンドラインで大切なのは相場の中でのトレンドラインの角度の変化です。以下の画像をご覧ください。

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まずは、白いラインのAのトレンドライン、そして次に赤のラインのBのトレンドライン、強い角度に変化しているということはトレンドの勢いが強くなったことを表しています。次に黄色のラインのCのトレンドライン、Bのラインより少し角度が緩くなったのでトレンドの勢いが少し弱まったことがわかります。次に緑のラインのDのトレンドライン、急激に角度が緩くなっているのでトレンドの勢いがほとんど失われたことが分かります。

このように複数のトレンドラインを引いて比較していくことで、視覚的にトレンドの勢いを確実に判断することが可能です。これがトレンドラインの最も重要な役割になります。

トレンドラインを使用したトレードの実践

それでは実際にトレンドラインを使用したFXのトレードの実践方法をご紹介します。以下の画像をご覧ください。

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上の画像ではAのように上昇トレンドを引くことができます。このラインを下回ることなく直近の高値を超えたあたりで「買いポジション」をエントリーします。それではこの後の相場を見てみます。以下の画像をご覧ください。

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エントリー後に相場は上昇しつづけて、Bの上昇トレンドラインを引くことができます。BのラインはAのラインよりも角度が急ですので、トレンドが勢いづいていると判断できますので、買いポジションはキープしたままです。

続いてCのトレンドラインを引くことができます。CのトレンドラインはBのトレンドラインよりも角度が緩くなっているのでトレンドが弱くなってきているのが分かります。しかしCのトレンドラインの角度は、まだAのトレンドラインの角度よりも急ですので、ポジションは保有し続けます。

それではこの後の相場を見てみます。以下の画像をご覧ください。

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画像ではDのトレンドラインが引けましたが、これはAのトレンドラインの角度よりも緩やかになっています。これは今回のトレンドがそろそろ終了することのサインです。

そこでDのトレンドラインが引けた後、ローソク足の終値がDのトレンドラインを下回った時に買いポジションの決済を行います。トレンドラインを利用したFXトレードはエントリーポイントと決済ポイントが明確ですので、FXトレード初心者の方でも利用しやすいトレード方法です。

トレンドラインとMT4 EA

トレンドラインは裁量トレードを行う際にエントリーや決済の目安になるように、トレーダー自身がチャート上に引くラインです。そのため自動売買システムであるMT4 EAではトレンドラインを使用してトレードすることはありません。

しかしMT4 EAはコンピューターを使用するメリットを生かし、トレンドラインを使用するより複雑で正確な相場判断を行うことが可能です。自動売買にご興味のある方はブログ訪問をきっかにぜひ下のボタンより無料EAを取得されてください。

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