優良EAの見分け方 時間足の整合性と利益編
前回の続きです。バックテストレポートはこちら
各時間足の整合性はとれているか?
レポートの⑥「Mismatched charts errors」(または「不整合チャートエラー」)になります。
例えばある期間、5分足にはヒストリカルデータがあるけど、それに対応する1分足のヒストリカルデータが欠けている場合には、その欠けている本数分が不整合チャートエラーとしてカウントされます。
基本的には、この数値は「0」でなければなりません。
なぜならば、5分足以上の時間足データは1分足のヒストリカルデータから生成するものですので、当然全ての時間足の整合性がとれていなければなりません。
「Mismatched charts errors」の数値が非常に大きな数値である場合は、バックテスト用のデータの作成手順自体に問題がありますので、そのEA本来のパフォーマンスは確認することはできません。
EAを購入する際には、絶対にチェックすべき項目です。
利益はどれぐらい出ているか?
これはEAを選択するさいに、最も重要視する部分です。
バックテストレポートでは⑦~⑩を一緒に見て判断します。
⑦「Initial deposit」(「初期証拠金」) = 最初の資金をいくらにしてバックテストを開始したかです。米ドルなのか円なのか、それともその他の通貨なのかバックテストレポートからは読み取れませんので、疑問に思ったときは問い合わせましょう。
⑧「Total net profit」(総損益) = バックテスト期間中にどれだけの損益が出たかです。
⑨「Profit factor」(プロフィットファクター) = 総利益 ÷ 総損失 です。
⑩「Relative drawdown」(相対ドローダウン) = 少々難しいので、以下で説明します。
例えば100万円の資金からスタートして順調に200万円まで資金を増やしたのち、100万円まで資金が減少したとします。
初期資金100万円でスタートしたものが100万円に戻ったのですから、ドローダウンはゼロだという考え方は「絶対ドローダウン」といいます。
バックテストレポートでは「Absolute drawdown」(絶対ドローダウン)の部分で、初期資金からどれだけ資金が減少したかを示しています。
一方「Relative drawdown」(相対ドローダウン)は、最大に資金が増加した後に、どれだけ資金が減少したかを示しています。
先の例では200万円まで資金が増加し、100万円まで減少しているので相対ドローダウンは50%ということになります。
100万円まで資金が減少した後、今度は300万円まで資金が増えてその後200万円まで資金が減少した場合、先ほどと同じく100万円資金が減少したわけですが、資金300万円に対する100万円は約33%ですので、相対ドローダウンはやはりさきほどの50%となります。
逆に300万円まで増えたあと100万円まで減少したら、300万円に対して200万円分が減少したわけですから、相対ドローダウンは約66%ということになります。
それでは、これらのデータをどう見れば良いかです。
まずは「初期証拠金」と「総損益」です。
初期証拠金に対してどれだけの利益が出ているのかを見ます。
同じ100万円の利益でも最初の資金が100万円なのか10万円なのかで評価は違ってきます。当然10万円の初期資金で100万円の利益を得ているほうが優れているでしょう。
さらにそれと同時に見てもらいたいのが、⑩「Relative drawdown」(相対ドローダウン)です。
同じ初期資金で同じ利益を得ていた場合、ドローダウンが20%のEAと50%のEAどちらが優れているでしょう。
もちろんドローダウン20%のEAです。
ドローダウンが小さいEAはまだまだ余力があるということですので、小さなリスクでより大きな利益を得ることが可能になります。
⑨の「Profit factor」(プロフィットファクター)に関しては、なるべく大きな数値であるものが好ましいですが、そこまで神経質になる必要はないかと思います。
例えば総利益100万円、総損失50万円のEAと総利益500万円、総損失400万円のEAがあったとします。
プロフィットファクターは前者が2.0、後者が1.25です。
数値だけ見ると前者の方が優れていますが、利益は前者が50万円、後者は100万円です。
もし二つのEAのドローダウンが同じ程度だった場合はプロフィットファクターは小さいが、利益が大きい後者のEAを選択したほうが良い事になります。
プロフィットファクターはEAを判断する上で大事な項目ですが、他の項目と合わせて総合的に判断する事が大事です。
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