DD方式とNDD方式の注文処理方法の詳細

2017年11月30日

FX会社は顧客から受けた注文をDD(Dealing Desk)方式、またはNDD(No Dealing Desk)方式のいずれかの方法によって処理をしています。DD方式はFX会社内部で売り買いを完了させる処理方法、NDD方式はFX会社がインターバンク市場に直接アクセスをして売り買いをおこなう処理方法のことを言います。

インターバンク市場とは、大手金融機関やヘッジファンド、機関投資家が、機関投資家が出した大量の注文が集まる場所のことです。そこでは、注文を出したトレーダーと金融機関の双方が得をするレートで約定するようにオークション形式で自動マッチングさせます。つまり透明性の高い為替レートと言えます。

それぞれの注文処理方法には特徴があり、メリットやデメリットがありますので詳細を以下に説明いたします。FX会社の選択で重要なポイントとなりますので、皆様のFX会社の選定にお役立てできれば幸いです。

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DD方式の注文処理方法

DD方式(またはOTC方式/相対取引とも言います)の注文処理を行っているFX会社は以下のような流れで顧客から来た注文を処理します。

1.顧客から注文を受ける

2.FX会社が一旦決済を行う

3.注文先(インターバンク)注文を出す

一見、この処理方法に潜むリスクに気が付かないかもしれませんが、DD方式ならではの非常に特徴的な仕組みがあるのです。つまり

1.顧客から買いの注文が入る。注文金額は10万円。

2.FX会社は、顧客の注文を一旦決済する。その時に手数料を顧客から申し受ける。例えば、注文金額10万円+手数料5000円とした場合、FX会社の口座に振り込まれるのは105,000円 (金額は例です)

3.FX会社は、その注文が勝ちそうな場合は注文を注文先に通すが、負けると思える場合には通さないことがある。(呑むといいます)。

4.注文を通すかどうかはFX会社のディーラーの裁量で決まる。同時に、FX会社が注文を通したか呑んだかについて顧客には知らされない。

※もしFX会社が注文先に出していない注文に大きな利益が出てしまうと、購入資金と利益分を全額顧客に渡さなければならないので、FX会社は大損をします。そうならないために、他の客を対抗させたり、他の客から得た儲けで相殺しようとする会社もいます。つまり、客が負ければFX会社は儲かり、顧客がもうかれば逆にFX会社が損をします。DD方式が相対取引と言われる理由がここにあるのです。極論を言えば、顧客が負ければ負けるほど儲かるのがDD方式を採用しているFX会社です。

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NDD方式の注文処理方法

NDD方式とは、No Dealing Deskの略語で、インターバンク直結型の注文処理方法のことを言います。つまり、顧客はFX会社を介さずに、複数のカバー先金融機関が提示する為替レートの中で一番有利なレートで為替取引ができるのです。

NDD方式を採用しているFX会社では、顧客(投資家)に提示する為替レートの数字に手を加えることなく、インターバンク市場での取引レートに近いレートで注文を受けるので、顧客側から見れば信頼性が高いFX会社と言えます。

それでは、NDD方式では顧客の注文がどのように処理されるのか以下の流れを見て確認してください。

1.顧客から注文を受ける

2.カバー先(為替レートを提示する銀行)の金融機関に発注する。

さらに、このNDD方式では、注文する際に最も大切な為替レートがインターバンク市場のレートをもとにして決められた後で顧客に開示されることから、とても公平な取引だと言われます。そのためDD方式のような、顧客が負ければFX会社が儲かる、あるいは顧客が儲かればFX会社が損するといった利益相反の関係性は成り立ちません。

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このように、FX会社と顧客の利益が一致する公平なNDD方式ですが、その注文処理方法の違いによって、ECN方式とSTO方式の二つに分かれています。

ECN(Electronic Communications Network)方式

ECN方式では、顧客からの注文はFX会社を経由せずに直接、電子取引ネットワーク(インターバンク)に流される注文処理方法をとります。

冒頭にも述べましたが、電子取引ネットワーク(インターバンク)とは、大手金融機関やヘッジファンド、機関投資家が、機関投資家が出した大量の注文が集まる場所のことです。そこでは、注文を出したトレーダーと金融機関の双方が得をするレートで約定するようにオークション形式で自動マッチングさせます。

つまり、「買い注文を出したトレーダにはより安いレート」で、反対に、「売り注文を出したトレーダにはより高いレート」で約定できるようにネットワーク上で自動マッチングさせるのです。

ECN方式では、マッチングの証拠としていた情報が開示されますから、ディラーが介入する余地がないため、もっとも公平で透明性が高い取引ができます。つまり、スプレッドと取引手数料が別々に表記されているので、顧客は自分の取引についてすべて認識した上で行うことができます。

STP(Straight Through Processing)方式

一方で、STP方式では、顧客から出た注文はFX会社を経由してFX会社が指定するカバー先金融機関とマッチングさせる注文処理方法のことです。ちなみにカバー先の金融機関のことを別名でLPあるいはリクイデティプロバイダーと言いますが、要するにFX会社と提携している大手の金融機関のことです。

STP方式では、FX会社がどのカバー先に注文を流してマッチングさせるのかを操作しているが注文の行き先を操作していると考えられなくもありません。基本的にNDD方式が根本にありますから、FX会社の思惑で注文の送り先が変わるのではなく、顧客が一番有利になるレートを提示しているカバー先に自動で注文を流すシステムです。

ちなみに、「NDD方式でSTP方式を選ぶと、取引手数料は無料!」だと、お得感を煽るコピーを使った広告をあげているFX会社もいますが、STP方式の場合にはECN方式の取引のように板情報が開示されませんので、実際に取引されたスプレッドに取引手数料をのせられていても判別することはできません。

最適なFX会社を選びましょう!

FXについてはまだまだ知るべきことが沢山ありますが、まずは、ここに書かれた基本的な取引方法と注文処理方法について覚えたら、自分にあった取引ができるFX会社を数社探してみましょう。

そして、さらに細かいFXのルールや知っておくべきリスクについては、まずはお目当てのFX会社のHPに書かれている記事をよく読み、同じ事項について他のサイトではどう書かれているか比較して読んでみられることをお勧めします。

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なぜなら、そういった基礎知識や顧客が知るべきリスクについてどう考え、どう扱っているかを見ることでそのFX会社の営業方針や企業体質がある程度見えてくるからです。

ちなみに日本のFX会社はDD方式を採用している会社が圧倒的に多く、海外のFX会社は逆にNDD方式が採用されている会社が多いです。日本のFXトレーダーに海外のFX会社が人気があるのは、このような理由もあります。

MT4 EAと注文処理方式の関係

MT4 EAの発注においてもFX会社の注文処理方式は重要になります。以前日本のFX会社で、FX会社側が顧客が設定した損切レートに到達させるように、意図的にレート操作をするといったことが起こりました。

絶対にあってはならないことですが、DD方式を採用している場合、顧客の損失がFX会社の利益になるため、このような事が起こりえてしまいます。

当社のMT4 EAはポジション保有と同時に利益確定のレートと損切のレートを、同時に発注します。そのためDD方式を採用しているFX会社であれば、上の例のようにレートを意図的に操作され、強制的に損切レートに到達させられる恐れがあります。

このような危険性を避けるために、当社では透明性の高いNDD方式を採用しているFX会社でのみ稼働できるようなシステムをとっております。そのため安心してMT4 EAを使用していただくことが可能です。

当社のMT4 EAはすべて無料で提供しておりますので、ご興味のある方はブログ訪問をきっかにぜひ下のボタンより無料EAを取得されてください。

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