スキャルピングでのFXトレードとEA

2017年06月30日

スキャルピングとは、少ない利幅を狙って1日に何度も売買をおこない利益を重ねていくトレード手法のことでありFXの世界で人気の高い取引手法です。スキャルピングでの取引は忙しくて時間の余裕がないビジネスマンに良く活用されています。MT4でもスキャルピングのEAが多く開発されていますが安定的に成果が出ているEAには出会ったことがありません。

このページではスキャルピングの基本的となる取引手法やメリット・デメリットなどを初心者の方にも分かるよう解説しています。当社ではMT4のメタエディター機能を使って自動売買ソフトのEAを開発していますが、スキャルピングは自動売買には非常に不向きな取引手法であるためスキャルピングのEA開発はおこなっていません。その理由もお伝えしていきます。

スキャルピングの語源と基礎知識

スキャルピングの語源は、その昔、インディアンが部族闘争で勝利した際に敵の頭皮(スカルプ=scalp)を薄く剥ぎとって戦利品として持ち帰っていたという習慣からつけられたと言われています。頭皮を薄く剥ぐという習慣が「薄利を得ながら利益を重ねる」というFXのトレード手法に似ていると考えたことからスキャルピングという言葉が誕生したようです。

スキャルピングは少ない利幅を狙って短時間で売買を完了させるFXのトレード手法です。ポジション保有から決済完了まで数分から数十分、相場状況によっては数秒間で取引が完了することも頻繁にあります。1度の取引での利益幅は数pipsと少なく設定し、薄利のFX取引を何度も重ねていくため結果的に大きな利益を獲得できることが多々あります。利幅を大きくするためにハイレバレッジでスキャルピングをおこなうFXトレーダーも頻繁にみられます。またスキャルピングはEAを活用した自動売買には不向きであるためMT4でスキャルピングを実行する場合は裁量トレード(手動取引)をおすすめします。

スキャルピングの語源と基礎知識

スキャルピングのメリット

スキャルピングのメリットは、短時間(数分または数秒)でFXトレードが終了する点にあります。何時間もポジションを保有することはないためパソコンに何時間も張り付く必要がないことから、多忙なビジネスマンでも空いた時間でチャートを監視しながら資産運用を実行できます。

チャートを監視しながら取引するということは為替相場の急激な変化を見ながら取引を停止したり取引ボリュームの調整をおこなうことができるため大きなメリットと考えることができます。特に重要な経済指標である米国の雇用統計やFOMC、欧州のECB政策金利発表時には為替相場が急激に動くため、チャートを常に監視できていれば素早く危険を察知してリスク回避を実行することができます。

MT4はチャート機能がとても充実している取引プラットフォームなのでMT4でのスキャルピングはおすすめです。スキャルピングでのFXトレードに向いている時間帯は、為替相場の値動きが活発になる夜8時から10時ぐらいですので仕事終わりのビジネスマンには最適な取引手法です。

スキャルピングのデメリット

スキャルピングのデメリットはいくつかありますが、利幅に対する取引コストの割合が大きいことは大きなデメリットになります。取引コストとは主に各取引通貨ペアのスプレッドのことを指します。

当社がおすすめしている海外FX会社のMT4口座の平均スプレッドはおおよそ2pipsであるため、スキャルピングでの目標利益を8pipsに設定している場合、8pipsの利益を獲得するためにはスプレッドの2pipsを加えた10pipsの利幅が必要になります。これを割合で計算すると取引コストが20%となるため、取引コスト割合が大きいスキャルピングはMT4のスタンダード口座では利益が出しづらい取引手法なります。

ただし、海外FX会社のTitan FX(タイタンエフエックス)やXMTrading(エックスエム)には、手数料を支払う代わりに0.1~0.2pipsの低スプレッドを提供するMT4の口座があります。手数料はとても安いためトータル取引コストが負担になることはなく、さらに強力なサーバーで取引を実行できるため重要指標発表時においてもスリッページを起こすことなく取引ができます。スキャルピングのFX取引ではこのような低スプレッドのMT4口座を開設して取引をするとデメリットを解消することができます。

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日本国内では狭いスプレッドを提供するFX会社が沢山あり、MT4のサービスを提供する会社も増えてきました。日本国内のFX会社はスキャルピングに向いているように思いますが、サーバーの脆弱さが原因でスリッページが頻繁に発生します。スリッページとは注文レートとは異なるレートで約定してしまう現象のことであり、スリッページが不利に動けばその分の利益が減ってしまいます。スリッページを取引コストとして考えると日本国内のFX会社がスキャルピングに向いているとは言えません。

デメリットの最後として、短時間で多くのFX取引を実行するスキャルピングはFX会社のサーバーに大きな負担を与えるため、FX会社によってはスキャルピングを禁止していることも多くあります。そのためFX会社を選択する際にはスキャルピングが許可されているか、チャート機能が充実しているMT4が利用できるかを確認することが大切です。

スキャルピングのデメリット

スキャルピングで大切なのは損切り

スキャルピングをおこなう上で一番大切といえるのは適切なタイミングで損切をおこなうことです。このページで何度も繰り返し述べていますが、スキャルピングは1回のトレードで得る利幅が少ないためハイレバレッジでのトレードをおこなうことが多くなります。ハイレバレッジのトレードに成功すれば得られる利益は大きくなりますが、予想とは逆方向に値が動けば損失が大きく膨らみます。このような状況に陥ると初心者であるほど、損失を確定させる損切ができず損失をドンドン拡大させてしまいます。損失を取り戻そうと更にレバレッジを上げてハイリスクなトレードをおこなってしまうことも増えるでしょう。これが初心者のFXトレーダーが大きな損失を被る一番の理由です。スキャルピングをおこなう場合には、自分でルールをしっかり決めて取引することが大切です。

スキャルピングのEAが勝てない理由

MT4でスキャルピングのEAを開発する業者は沢山いますが、一時的(短期)に利益獲得をしたスキャルピングのEAには出会ったことがありますが、安定的で継続的に利益獲得をしたスキャルピングのEAには出会ったことがありません。おそらく将来においてもスキャルピングの優秀なEAには出会うおとはないだろうと予想しています。当社でもスキャルピングのEAを配布することは無いだろうと考えています。

MT4のメタエディター機能を使って開発するスキャルピングのEAは移動平均線などのテクニカル指標をプログラム内に組み込み、決められたルールの中で自動的に取引をおこなうようプログラミングします。スキャルピングでのFX取引の基本は、その時々の細かな相場の勢いを判断し、ファンダメンタルの分析が重要となるため、スキャルピングのEAでは対応できないというのが事実であり勝てない理由になります。

スキャルピングのFX取引では、相場全体を見通せる大局観とその時々の値動きの勢いや方向性の的確な判断、そしてテクニカル分析だけでなくファンダメンタル分析に対する判断力が必要となるため、MT4によるEA取引では不十分であり、手動による裁量トレードの方が上手く利益をあげることが出来るでしょう。スキャルピングは資金効率が良く、短時間でトレードが完了し、少ない利益を積み重ねるという特徴を持っているため初心者向きのFX取引だと思われがちですが、実際にはFXの経験値の高い上級者向きの裁量トレード手法です。

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スキャルピングの解説は以上になります。当サイトはMT4 で使用できるEAを無料で提供していますがスキャルピングのEAで勝つことは困難であるため、スキャルピングのEAは開発していません。当サイトではMT4のメタエディター機能を使ってFX取引の初心者の方でも長期にわたり安定した利益が狙える EAを開発しており無料で提供しています。このページ訪問をきっかけに当サイトの無料EAをご覧いただき取得をしてみてください。

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