雇用統計でのFXトレード(為替取引)

2017年05月28日

FXトレード(為替取引)をおこなう上で、主要国から発表される経済指標の内容は、相場の方向性を決める重要なものであり、その中でもアメリカの「雇用統計」と「FOMC」の内容は相場への影響が高く、FXトレーダーのみならず全ての投資家の注目の的となっています。

そして、発表時には為替相場や株価などが大きく動くことが多く、裁量トレーダー(手動で売り買いをおこなう投資家)にとってもMT4 EAを使用している自動売買トレーダーにとっても、それなりの対応が求められます。

雇用統計とは、米国の雇用情勢を調べた景気関連の経済指標のことをいいます。原則として毎月第一週の金曜日に発表され、失業率に加え非農業部門雇用者数、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、平均時給、労働参加率などが発表されます。

これらの中で、最も重要なのは失業率と非農業部門雇用者数で、特に非農業部門雇用者数の内容次第で相場が大きく動くことが多くなります。

仮に失業率が良くなっていたとしても、非農業部門雇用者数が減っていたり、または増えていても予想数値よりも少なかった場合は、経済の先行きに不透明感が広がりドルが売られる可能性が高くなります。

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雇用統計時のFXトレード(為替取引)の注意点

アメリカの雇用統計はFOMCと肩を並べるほどの重要指標ですが、FOMCとは異なり指標発表の内容がどのような結果となるのかが非常に予想しづらい難しい指標です。その大きな理由は、指標発表の項目が多岐に渡るためであり、ひとつの項目が良い結果であっても別の項目が悪化していればドル売りとなったり、その逆の動きも時折みられたりします。

事前にポジションを仕込むことが難しいため、雇用統計発表時にFXトレード(為替取引)を行う場合は発表後の値動きを察知してトレードをおこなうしかありません。しかし雇用統計発表直後は値動きが激しくなるため、一時的にスプレッドが通常の数倍から十数倍になることがあり、また発注したはずのレートから大きくズレて約定してしまうスリッページも起きやすくなります。

このように雇用統計直後のFXトレードはタイミングを計ることが難しいことから、ある程度の経験と知識が必要になりますので、FXトレード初心者の方は、雇用統計発表の直前直後のトレードは避け、値動きが落ち着いてからFX取引を行ったほうが良いでしょう。

なお、FOMCでのFXトレードを詳しく知りたい方は、FOMCに関するコンテンツもご用意しておりますので、以下のボタンより詳細をご確認ください。

FOMCでのFXトレード(為替取引)

雇用統計発表後もFXトレード再開には注意が必要!?

雇用統計発表後しばらくすると値動きは落ち着きはじめますが、相場が落ち着いたからといってすぐにトレードを再開しても良いということではありません。相場の動きというのはバネのようなもので、一方向に急激に動いた相場は、反対方向へ急激に戻ろうとする傾向があります。これを「相場の乱高下(らんこうげ)」といいます。急激に上昇や下降を見せる様子から「ジェットコースター相場」とも呼ばれることもあります。

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このような上下動が大きな相場でのFXトレードもタイミングを計るのが非常に難しいといえます。値動きが大きいため、FX初心者の方はついつい大きく儲けるチャンス!とばかりに飛びつきたくなるようですが、逆に大きな損失につながることも多いということを理解する必要があります。

このような雇用統計前後の特殊な相場を避けてトレードをおこないたいという方は、大きく相場が動いた後、一時的に相場の動きが落ち着いてもすぐにトレードを再開するのではなく少なくとも数時間は様子を見て、確実に値動きが落ち着いていることを確認してからトレードを再開することが大切です。

雇用統計時のMT4 EAトレード

自動売買ソフトであるMT4 EAを利用している場合も、雇用統計時の対応は重要になってきます。MT4 EAのような自動売買ソフトは、過去のチャートの値動きパターンから将来の値動きを予測してトレードを行います。そのため経済指標時のような予期せぬ大きな値動きには対応が難しくなります。

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当社でも長年にわたり重要指標発表時のMT4 EAのトレードパフォーマンスを研究してきましたが、やはり相場への影響力が大きい指標発表時の稼動にはメリットよりもデメリットの方が大きいという結論にいたっております。そのため当社では、雇用統計時にはMT4 EAの稼動を停止するようお勧めしています。

なお、当社が開発しているMT4 EAは全て無料にて取得いただけます。ご興味のある方は、以下のボタンより無料EAのお申込みをおこなってください。

無料EA一覧

雇用統計で発表される指標の詳細

上で述べたように雇用統計にはいくつかの指標が発表されます。それぞれの指標の発表内容によって相場の動き方が異なります。為替トレードであまりここまで調べる方はいませんが、各項目が知りたい方のために以下に紹介します。

失業率

失業率とは失業者数を労働力人口で割ったもので表されますが、失業者数や労働力人口の算出方法は各国で異なります。アメリカの場合は失業者の定義は、「調査期間中に就業が可能でありながら就業せず、過去4週間以内に求職活動をおこなった者」となっています。またアメリカの労働力人口の定義は「16歳以上の人口から高齢や病気、犯罪などの理由で施設に入り働けない人を除いたなかで、働く意志を持っている人」となります。

失業率は前月比で示されますが前月より失業率が増加することは、一般的に国の景気が悪くなり失業者が増えたことを意味しますので、ドルの価値が下がりドル売りになります。逆に失業率が減少していた場合は、雇用が順調とみられドル買いになります。

非農業部門雇用者数

非農業部門雇用者数は農業以外の産業に従事している労働者数で、経営者と自営業者は含まれていません。発表される数値は「前月と比較してどれぐらい増えたか」になりますが、この数値が予想値よりも低かった場合は雇用の伸びが悪かったことを意味するので、ドル売りになります。逆に予想以上の数値だった場合はドル買いになります。

製造業就業者数および小売業就業者数

雇用統計では様々な業種の就業者数が発表されますが、その中でも製造業就業者数と小売業就業者数は景気に左右されやすいため注目される指標です。ただこの数値が直接相場に影響を与えることはほとんどなく、非農業部門雇用者数の内訳的に参考指標として見られています。

週労働時間

週労働時間は非農業部門の就業者が労働した平均時間です。この指標は鉱工業生産や個人所得に関連する指標ですが、月ごとの変化もそれほどなく予想値ともほぼ一致します。そのためこの指標が単独で相場に大きな影響を与えることはないでしょう。

平均時給

平均時給は主要産業の1時間あたりの平均手当額が前月比と前年比で示され、人件費の増減を測る指標になります。平均時給の増減は物価にも影響を与えるため、インフレの見通しを判断する指標にもなります。特にFOMC政策金利発表で市場に利上げ期待が出ている場合は非常に注目されます。平均時給が予想値を上回ればインフレが進み利上げが期待できるため、ドル買いにつながることが多くなります。

労働参加率

労働参加率は失業率で説明した「労働力人口」が生産年齢人口(16歳以上の人口から高齢や病気、犯罪などの理由で施設に入り働けない人を除いた者)に占める割合です。つまり「働ける人のうち、働く意志がある人の割合」で、通常は失業率とセットで見られることが多い指標です。

例えば失業者数に変化がなくても労働参加率が上昇(働く意志がある人が増える)した場合は相対的に失業率は減少し、労働参加率が下降(働く意志がある人が減る)した場合は相対的に失業率は増加します。なので失業率が減少したのにドル売りになったり、失業率が増加したのにドル買いになったりした場合は労働参加率と関連している場合が多いです。

以上となります。

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