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MT4のトレンド系のインディケータには値動きの傾向を表した分析ツール群が充実しています。上昇相場か、下降相場かの相場の方向性の判断、あるいはトレンドがどれぐらいの強さなのかの判断材料で活用できます。トレンドが強いときはトレンド方向への流れに乗った取引をおこないたい、といった場合に使うことで、取引効率を上げやすくなります。
Average Directional Movement Index
通常は「ADX」と呼ばれるインディケータで、トレンドの強さを測定する指標です。通常はトレンドの方向を示す「DMI」というインディケータと一緒に使用されます。ADXが下向きから上向きに転換したらトレンドの開始、上昇中はトレンド継続、上向きから下向きに転換したらトレンドの終了、下降中はノートレンドの状態と判断します。
DMIは上向きの方向性を示す+DIと下向きの方向性を示す-DIからなり、+DIが-DIより上にあれば上昇方向。逆に-DIが+DIより上にあれば下降方向の状態です。
使い方は+DIが-DIを上抜いてADXが上昇していれば買いポジションを持ち、逆に-DIが+DIを上抜いてADXが上昇していれば売りポジションを持ちます。あるいは+DIが-DIよりも上にあり、ADXが上昇に転じたときに買いポジションを持ち、-DIが+DIよりも上にあり、ADXが上昇に転じたときに売りポジションを持つといった使い方もできます。上昇していたADXが下降に転じたら決済します。Bollinger Bands
ジョン・ボリンジャーが考案した、正規分布における標準偏差を応用したインディケータです。中心となっているのは移動平均線です。値動きは通常、移動平均線を挟んで上下に動くことが多いため、移動平均線から上方向に乖離した場合は売りポジションを持ち、下方向に乖離したら買いポジションを持つといった、逆張りの手法に使われることが多いです。
ボリンジャーバンドは中心にある移動平均線を挟んで上下にラインが引かれています。移動平均線に近いほうから±1σ(1次偏差)、±2σ(2次偏差)、±3σ(3次偏差)となります。そしてそれぞれのバンドの間でレートが推移する確率は、統計学的に±1σで68.3%、±2σで95.5%、±3σで99.7%となります。
ただし、ボリンジャーバンドは値動きにあわせてバンドの幅が広がっていく場合があるので、必ずしも±3σに到達したら逆方向に値が動くといったものではありません。Envelopes
Envelopes(エンベロープ)は、移動平均線に一定の幅を持たせて上下にずらして線を引いたものです。値動きは移動平均線を挟んで上下に動くことが多いので、一定の幅を持たせたエンベロープの範囲内で値動きが起こるという考え方です。エンベロープの上線に近づいたら売りポジションを持ち、下線に近づいたら買いポジションを持つといった、逆張りの手法に使われることが多いです。
ボリンジャーバンドに非常に似た指標ですが、異なるところはボリンジャーバンドは、その幅が拡大したり収縮したりしますが、エンベロープにはそれがありません。
持ち合い時の逆張り手法には使いやすい指標ですが、いったん強めのトレンドが発生すると、片方のラインに張り付いたような状態で値動きが進むので、そのような局面では逆張り手法には使えないといった欠点もあります。Ichiomoku Kinko Hyo
Ichimoku Kinko Hyo(一目均衡表)は一目山人が開発したインディケータです。一目均衡表は基準線・転換線・先行スパン(上限線・下限線)・遅行線からなっています。
基本となるのは基準線と転換線で、基準線はその名のとおり相場の基準となる線で、転換線は相場の変化の可能性を最も早く察知する線と言われています。
基本的な判断としては転換線が基準線より上にあれば買い有利、転換線が基準線より下なら売り有利の局面です。
先行スパンの上限線と下限線で囲まれた部分は「雲」と呼ばれ、値動きが雲の上で変動している場合は雲がサポート帯になり、値動きが雲の下で変動している場合は、雲がレジスタンス帯になります。
遅行線は終値をつないだ線を一定期間分過去にずらしたもので、この線が時間足よりも上にあれば買い局面、下にあれば売り局面と判断されます。Moving Average
Moving Average(移動平均線)は、インディケータの中でもっとも基本的な指標であり、もっとも良く使われる指標です。またボリンジャーバンド、エンベロープ、MACDなどといった、他の有名なテクニカル指標も移動平均線を利用した派生指標です。
移動平均線には計算方法の違いにより、いくつかの種類がありますがMT4で使用できるのは、単純移動平均線・指数移動平均線・平滑移動平均線・線形加重移動平均線です。
単純移動平均線はその名のとおり、単純に所定の期間の四本値(始値・高値・安値・終値)のいずれかのレートの平均値です(通常は終値)。
指数移動平均線は、過去のレートより直近のレートに比重を置いた移動平均線です。直近のレートが重要視されるため、より現在の相場に合ったテクニカル分析をおこなうことができます。
平滑移動平均線は、短期間だと上下動が激しくなってしまいがちな移動平均線ですが、それに比較して緩やかな線が表示されます。
線形加重移動平均線は、指数移動平均線に似ていますが、直近のレートに最も重いレートをつけます。そのため、相場の動きに対して追従性が高くなります。
移動平均線の基本的な使い方は、短期線が長期線を上抜いたら買い、逆なら売りといったゴールデンクロスと呼ばれる使い方です。ただしこの手法はダマシが多いのが欠点です。最近では相場の方向性や移動平均線の傾きからトレンドの強さを判断する材料として使われるケースが多いようです。Parabolic SAR
Parabolic SAR(パラボリック)は「放物線」という意味で、SAR(Stop And Revers)という指標を結んだ破線が放物線状に見えることから、パラボリックと呼ばれています。
パラボリックはおもに相場のトレンドの反転をとらえるための指標です。上昇トレンドではSARがローソク足の下に、下降トレンドならローソク足の上にSARが表示されます。トレンドが転換することを「ドテン」といいますが、このドテンのタイミングがひと目でわかるのがパラボリックの特徴です。
SARが上方から下方に移ったとき(下降トレンドから上昇トレンドに移ったとき)に買いポジションを持ち、下方から上方に移ったとき(上昇トレンドから下降トレンドに移ったとき)に手仕舞い売りポジションを持つといった、ドテントレードに使用されます。またSAR自体をロスカットポイントとして使用することもできます。Standard Deviation
Standard Deviationとは標準偏差のことです。標準偏差はボリンジャーバンドでも使用されていますが、考え方は同じです。簡単にいえばStandard Deviationの値は、同じ期間のボリンジャーバンドの中心線(移動平均線)から±1σまでの距離と等しくなります。なのでボリンジャーバンドの幅が拡大すれば、Standard Deviationに数値も上昇し、縮小すればStandard Deviationの数値も下降します。
Standard Deviationは、売買のタイミングを見るのではなく相場の状況を把握するために使用されます。たとえばStandard Deviationの値がある一定の値以下の場合は相場の動きが悪いので取引を控える、といった使い方があります。当サイトの無料EAについて
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