ボリンジャーバンドでのFXトレードとEA

2017年08月15日

ボリンジャーバンドとは、アメリカのジョン・ボリンジャーが考案した相場の買われすぎや売られすぎ、相場の上昇や下降といったトレンドの始まりや終了を判断できるテクニカル指標のことです。株式トレードやFXトレード、MT4で使える自動売買ソフトのEAでも頻繁に使われています。

ボリンジャーバンドの誕生と基本概要

ボリンジャーバンドは1980年代にアメリカのジョン・ボリンジャーによって考案された比較的新しいテクニカル指標です。ジョン・ボリンジャーは1950年生まれでボリンジャーキャピタルマネージメントという投資会社を経営しています。

ボリンジャーバンドは表示しているチャートに「ミドルライン、±1σ(シグマ)、±2σ(シグマ)、±3σ(シグマ)」というラインを描きます。ミドルラインは一定期間の単純移動平均線、シグマラインは移動平均から求められる標準偏差値で計算されます。標準偏差値とは、学生時代におこなわれたテスト成績で使われた偏差値と同じ考えた方で求められます。

これからボリンジャーバンドを詳しく説明していきますがボリンジャーバンドの計算式を理解することにメリットはないため標準偏差という統計学の考え方で作られているとだけ伝えておきます。今回はFXトレードで利益をだすためにボリンジャーバンドをどのように活用するのが最適かをご案内します。

ボリンジャーバンドのライン

ボリンジャーバンドの拡大期、収縮期、停滞期

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MACDでのFXトレード

2017年08月05日

MACD(マックディー)とは売買のタイミングを計ったり、相場のトレンドを判断するために使用するテクニカル指標のことで、FXトレードや株式トレードで良く使われています。MACDは「Moving Average Convergence Divergence」の略で、日本語では「移動平均 収束 発散(法)」 と訳されます。

日本語で「移動平均(≒時系列の平均データ)」とあるようにMACDは、移動平均の中でも「指数平滑移動平均」という直近の値動きに重点をおいて算出される数値をライン化したものと、上昇・下降トレンドを知らせるシグナルと呼ばれる数値をライン化したものにより示されます。この二つの指標の相関関係で売買タイミングや相場状況が判断されることになります。

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MACDは1960年代にアメリカのジェラルド・アペル氏によって開発されました。ジェラルド・アペル氏は投資顧問会社の経営者で、精神分析の専門家でもあったようです。このテクニカル指標が作られた経緯は、彼の経営する投資会社の顧問先から「相場の状況をより早く判断できる指標を作って欲しい」といったリクエストがあったため、それに応えるかたちで作成されました。今回はMACDの計算方法や具体的な使い方について説明していきます。

なお、当社はMT4 EAの開発を専門に手がける会社です。当社のMT4 EAは別のテクニカル指標を使用して売買判断やトレンド判断をしているためMACDは使っておりませんが、MT4 EAは、すべて無料にて提供させていただいておりますのでご興味があれば以下のボタンから無料EAをご取得ください。

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短期・長期指数平滑移動平からMACDを導き出す計算方法

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移動平均線とFXトレード

2017年07月31日

移動平均線はFXトレードだけでなく、株式トレードや先物トレードなど様々なトレードで利用される、最も有名で使用頻度の高いテクニカル指標です。移動平均線は当日から遡ったある一定期間の終値の平均値をグラフ化したもので、移動平均線の方向性から相場のトレンドを判断したり、ローソク足との位置関係や短期の移動平均線と中・長期の移動平均線との交差(クロス)などによって売り・買いのタイミングをはかったりと多様な使われ方をされます。

移動平均線の歴史は古く1920年代にアメリカで使われ始めたようです。日本では移動平均線がローソク足にからむ事が多いため、「からみ足」とも呼ばれていました。移動平均線は100年近くの歴史を持ち、チャート分析の中でも最も古い手法のひとつですので、そのバリエーションも多くあります。今回は代表的な移動平均線の種類とその特徴、計算方法などを案内していきたいと思います。

なお、当社はMT4 EAの開発を専門に手がける会社です。移動平均線を使用して相場を分析などをしながら自動売買ソフトを作成しています。すべて無料にて提供させていただいております。MT4 EAにご興味のあるかたは以下のボタンから無料EAをご取得ください。

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単純移動平均線

単純移動平均線とは、一定期間の終値を単純に平均化しグラフにしたものです。たとえば期間を5日だとすれば「5日単純移動平均線」といった呼び方をします。期間が15日であれば「15日単純移動平均線」といったぐあいです。

それでは5日単純移動平均線を例に計算方法を説明します。もちろん計算方法は知らなくてもチャートソフトでは自動的にチャートに表示してくれますが、計算方法を知っているのと知らないのとでは、テクニカル指標を理解するうえで大きな違いが出てきますので、どのような計算がされているのかは理解しておいたほうが良いでしょう。

ある通過ペアの7日分の終値が以下のようだったとします。

1日目 110円 2日目 112円 3日目 

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ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析

2017年07月22日

相場の分析方法にはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析があります。ファンダメンタルとはfundamental=根本的という意味で、ファンダメンタルズ分析は相場の動きの根本的な原因を分析することです。一方、テクニカルとはtechnical=技術的という意味で、テクニカル分析は、相場の動きそのものを技術的に分析することです。言い換えればファンダメンタルズ分析は「なぜこのように相場が動いているのか」を分析し、テクニカル分析は「どのように相場が動いているのか」を分析します。

ファンダメンタルズ分析をおこなうには、相場が動く原因を知る必要がありますが、テクニカル分析をおこなう場合は、相場が動く原因を知る必要はありません。それはファンダメンタルズ分析が相場に影響を与える根本的な原因をもとにして、将来の相場の動きを予測するのに対して、テクニカル分析は現在の相場の動き自体を分析して、将来の相場の動きを予測するためです。

通常、FXトレードをおこなう際の相場分析にはファンダメンタル分析とテクニカル分析を組み合わせます。ファンダメンタルズ分析で相場の大きな動きを把握し、テクニカル分析でポジション保有や決済のタイミングをはかります。

ファンダメンタルズ分析をおこなうには

ファンダメンタルズ分析をおこなうにはFX相場に影響を与える様々な要因を知る必要があります。FX相場に影響を与える要因は大きく分けて「経済情勢」「需給動向」「政治情勢」の3つがあります。

経済情勢とは、国の経済の状況によって変化するものです。主なものとしては「政策金利」「インフレ率」「GDP」「雇用状況」などです。需給動向とは国の収入と支出の状況によって変化するもので、「貿易収支」「資本収支」などがそれにあたります。政治情勢はその国の政治の方向性です。2016年6月に英国がEU離脱の方向に向かったとき、FX相場が大きく変動したのはこの政治情勢にあたります。

またこれら3つの要因の他にも、その時々によりFX相場に影響を与えるものもあります。例えば原油相場の変動や、戦争や紛争などの地政学的要因、地震などの自然災害などもそうです。

これら様々な要因がお互いに絡み合い、FX相場の長期的な流れを形作っていきます。それはFXチャートを見ると、長期間に渡って相場が一方向に動いていることが多いことでわかります。下の画像をご覧ください。

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画像はドル円の日足チャートで、縦の白線は1ヶ月スパンで引かれています。これを見ると下落トレンドが約1年半ほど続き、その後上昇トレンドが1年ほど続いていることがわかります。これは二国間における政治や経済動向が短期的に変化するものではなく、比較的長期に渡って関係性を維持していることが理由です。こういった大きな相場の動きを把握するために、ファンダメンタルズ分析をおこなうことは重要です。

テクニカル分析の目的

テクニカル分析の目的は相場の方向性を確認し、将来の相場の動きを予測することにあります。テクニカル分析は過去の価格データを使用し、現在の相場の状況が「上昇トレンド」なのか「下降トレンド」なのか「トレンドが発生していない」のかを判断します。これらを分析することで、上昇トレンドが発生していたら「買い(ロング)ポジションを持つ」。下降トレンドが発生していたら「売り(ショート)ポジションを持つ」。トレンドが発生していなければ「ポジションを持たない」といったFXトレードの戦略が立てられます。つまりファンダメンタルズ分析での判断が、実際にチャート上で値動きとなって現われているかを確認し、実際のFXトレードに結びつけるのがテクニカル分析の役割なのです。

たとえば、アメリカが政策金利を上げたとします。通常は政策金利が上がった国の通貨は買われますのでファンダメンタルズ分析的には「ドル買い」と判断されます。しかし実際にドルが買われているかどうかは、チャートを見て確認しなければなりません。チャートを見てテクニカル分析をおこない、ドル買いのトレンドが発生しているのを確認してはじめてドル買いのポジションを持つという判断ができるのです。そういう意味ではFXトレードにおいてファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析の方が重要だと言えます。

なお、当社は複雑なテクニカル分析をおこない自動的にトレードするMT4 EAの開発会社です。当社のMT4 EAはどなたでも無料でご使用いただけますので、ご興味のある方は以下のボタンから無料EAをご取得ください。

MT4

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スイングトレードでのFXトレードとEA

2017年07月12日

スイングトレードとは数日から数週間、相場状況によっては数ヶ月ポジションを保有するようなトレード手法のことです。1日に何度も取引をするスキャルピングやデイトレードを短期トレードと呼ぶならば中期トレードと呼べます。MT4でスイングトレードのEAが開発されることは少ないですがFX取引においてはメリットの高い取引手法といえます。

スイングトレードとは

スイングトレードとは、上がったら下がる、下がったら上がるといった動きを捉えていくトレード手法のことであり、相場の動きが振り子のような動き(スイング)に似ていることから名づけられました。スイングする波の動きを捉えながら取引をしていきます。

FXでのスイングトレードでは100pips以上の大きな利益を狙っていきます。ポジションを保有してからチャートの動きを細かく監視していく必要がないことから、FX取引に十分な時間を使えない方に向いているトレード手法とも言われています。MT4で使えるスイングトレードのEAもありますが、現時点では自動売買よりも裁量取引(手動取引)の方が有効であると考えられています。

スイングトレード

スイングトレードのメリット

スイングトレードのメリットはトレードコストを深く考える必要がない点にあります。スキャルピングトレードのように小さな利益をコツコツと積み重ねていく取引はスプレッドなどのトレードコストの割合が大きくなるため、トレードコストを常に気にする必要がありますが、スイングトレードは100pips以上の大きな利益を狙うためトレードコストを考える必要がありません。スイングトレードで資産運用をおこなう方はスプレッドの狭さよりも、約定力の強さや会社の信頼性、日本語サポートなどを中心にFX会社選びをおこなうと良いでしょう。

スイングトレードをおこなう方は、裁量取引であってもMT4を活用した自動売買であっても、チャートの確認は1日1回の確認で十分であり、寝起きに確認しても就寝前に確認してもどちらでも構いません。FXトレーダーの多くは頻繁なチャート確認をストレスに感じるようですが、スイングトレードであればストレスを感じずにFX取引をおこなうことができます。

スイングトレードのデメリット

基本的に取引回数が少ないスイングトレードは資金効率の悪さがデメリットになることがあります。デイトレードは短期間に何度もトレードをおこなって決済により得た利益を複利運用で次の取引で使うことができるため効率的の良い資産運用がおこなえます。一方でスイングトレードはポジションの保有期間が長くなりがちなので効率的な複利運用をおこなうことができません。また、スイングトレードは大きな利益が期待できるメリットがある反面、損失も大きくなるというデメリットもあります。

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